hCGmRNAの組織・細胞分化における特異的発現を統御する転写因子の解析

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08671894
• Research Institution: KOBE UNIVERSITY
• Principal Investigator: 大谷 徹郎 神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (50203823)
• Keywords: hCG / 転写因子 / 遺伝子

Research Abstract

1. ヒト絨毛由来培養細胞(JAr,JEG3)、ヒト非絨毛細胞(HeLa)ならびにhCG遺伝子をtransfectすることによってhCG mRNAを発現することが判明している霊長類以外由来細胞(CHO,Y1)より核蛋白を抽出し、hCGαならびにβサブユニット遺伝子プロモーター領域での結合タンパクの分布をfootprint assayにより検討したところ、hCG産生細胞株と非産生細胞株でフットプリントに大きな差異は認められなかった。このことから、hCGの転写調節は遺伝子に直接結合する転写因子ではなく、転写因子に影響を与える別の因子によって調節されている可能性が示唆された。
2. 転写因子結合部位に各種ミューテーションを導入したhCG遺伝子を作成し、転写因子の結合に必要な塩基配列をさらに絞り込んで検討した。また、oligo nucleotideによるcompetition assayによっても同様に転写因子の結合部位の局在を明らかした。
3.hCGの転写に新たなな転写因子の示唆された。
4. この転写因子がαサブユニット遺伝子、βサブユニット遺伝子のプロモーターのいずれか、あるいは両方に働くのかを検討した。

Research Products

• [Publications] 丸尾猛、大谷徹郎、中林幸士: "成長因子" 産婦人科の世界. 50. 57-67 (1998)
• [Publications] 丸尾猛、大谷徹郎: "月経異常" Molecular Medicine. 32. 403-404 (1998)
• [Publications] 松尾博哉、山上涯吾、大谷徹郎: "子宮内膜ならびに子宮腺解症に対するPanazol新二段階投与法の臨床評価" 産科と婦人科. 65・12. 1822-1832 (1998)
• [Publications] 丸尾猛、大谷徹郎: "卵胞発育と成長因子" 組織培養工学. 23・7. 9-13 (1997)
• [Publications] 丸尾猛、大谷徹郎: "hCGと関連マーカーの使い方" 産婦人科の実際. 46. 1479-1484 (1997)
• [Publications] Haruo T,Matsuo H,Otani T,Mochizuki M.: "Epidermal Growth Factor regalates trophoblast Prditeration and endocrin function in synergy with thyrid hormone" Trophoblast Research. 9,27. 27-39 (1997)
• [Publications] 大谷徹郎・丸尾猛: "新女性医学大学12-成長因子-" 中山書店, 230-245 (1998)