1996 Fiscal Year Annual Research Report
子宮体癌、卵巣癌の発生、進展に関与する情報伝達系クロストークの解析-Ras蛋白を介する経路を中心にして-
Project/Area Number |
08671905
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
加藤 聖子 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 隆博 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (80253532)
加藤 秀則 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
西田 純一 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40264113)
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
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Keywords | 卵巣癌 / 運動能 / HGF / HaRF / MAPK |
Research Abstract |
今年度は、主に卵巣がん細胞に対するHGFの影響を解析した。 1)まず、各細胞株を無血清培養液で培養し、培養液上清中のHGFの濃度をEIA法で測定したが、HGFの産生は認めなかった。また。細胞よりRNAを抽出後、逆転写酵素によりcDNAに転換後PCRで増幅し、Ras遺伝子(K-、H-)の12,61コドンの変異の有無をdot blot法でスクリーニングしたが、Ras変異の有無と運動能の間に関連は認められなかった。 2)次に、10種類の卵巣癌細胞株の上清中に1,10ng/ml HGFを添加し、細胞の運動能の変化を解析したところ、5株で運動能の亢進を認めた。Western blot法でHGF-Rの発現をみたが、HGF-Rの発現と運動能の亢進の相関はなかった。 3)上記の中で有為に運動能の亢進を認めた2株についてHGF-Rのリン酸化をHGF-Rを免疫沈降法Anti-Phosphotyrosine抗体を用いたWestern blot法で解析したところ、HGF刺激によるチロシンリン酸化の亢進が認められた。 4)また、上記2株におけるHGF刺激下でのMAPKの活性能をAnti-MAPK抗体を用いたWestern blot法で解析したところ、活性化の亢進が認められた。 以上より、卵巣癌細胞の運動能にHGF→HGF-R→MAPKのシグナルが関与しているところが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] L.A.Quillium: "Identification of residues critical for Ras (17N) growth inhibitory phenotyoe and for Ras interaction with guanine nucleotide exchange factor." Molecular and Cellular Biol. 14. 1113-1121 (1994)
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[Publications] Kato K: "The level of ER protein expression is increased in NIH3T3 cell transformed by oncogenic K-Ras 4B : Sex Steroid Hormone Action In in vitro culture syste." Churchill Living stone Japan. 31-40 (1996)
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[Publications] Kato K: "Analysis of danazol action ; Endometriosis today." Parthenon Publishing. (in press).