1996 Fiscal Year Annual Research Report

臓器・機能の温存を指向した頭頸部癌に対する放射線療法と化学療法の同時併用の研究

Research Project

Project/Area Number	08671944
Research Category	Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
Research Institution	Hokkaido University
Principal Investigator	犬山征夫北海道大学, 医学部, 教授 (70051480)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	古田康北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (60261301) 白土博樹北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (20187537) 福田諭北海道大学, 医学部, 助教授 (20125347)
Keywords	頭頸部癌 / 放射線治療 / carboplatin / cisplatin / 同時併用 / 臓器温存 / 無作為化比較試験
Research Abstract	1995年3月から1996年12月までの症例の登録状況についてみると合計52例で、CBDCA群26例、CDDP群26例である。CBDCA群では26例中、完遂例は21例で副作用による中止1例、脱落不適格4例である。CDDP群では26例中、完遂例は20例で副作用による中止3例、脱落不適格3例である。完了例は両群併せて41例であるが、部位別では喉頭が22例で最も多く、次いで中咽頭10例、下咽頭9例、口腔0である。また病期別ではI期ではなくII期:17例、III期:15例、IV期:9例である。不適格例は7例あるが、その内訳は姑息的治療:2例、投与回数不足:2例、途中で治療拒否:2例、Ccr↓で投与不可能:1例である。副作用により中止した4例の内訳はCDDP群が3例、CBDCA群が1例で、副作用の内容はCcrの低下および皮膚または粘膜炎(grade 2-3)が3例、Ccrの低下のみが1例である。grade 3以上の副作用は13例にみられた。その内訳は悪心・嘔吐:2例 (CDDP : 2例)、粘膜炎7例(CDDP : 5例, CBDCA : 2例)、白血球減少3例(CDDP : 1例,CBDCA : 2例)、血小板減少2例(CBDCA : 2例)と薬剤の特徴が現れている。次に治療経過について見ると、喉頭癌では照射+CBDCA→再発なし: 9例、照射40Gy+CBDCA+手術→再発なし: 1例(T_4N_<2c>)であり、照射+CDDP→再発なし: 8例、照射+CDDP→再発あり+手術1例、照射40Gy+CDDP→手術は3例あり、その内訳は再発なし: 1例(T_3N_1)、再発あり: 2例(T_4N_<2b>→肺転移、T_4N_0→頸部転移)である。中咽頭癌では照射+CBDCA→再発なし: 5例、照射40Gy→手術→再発なし: 1例(T_3N_<2a>)であり、照射+CDDP→再発なし: 3例、照射+CDDP→再発あり: 1例(T_2N_0)である。下咽頭癌では照射+CBDCA→再発なし: 1例(T_2N_0)、照射40Gy+CBDCA→手術→再発なし: 2例(T_3N_0, T_2N_1)、照射+CBDCA→再発あり→手術1例(T_2N_1)、照射40Gy+CBDCA→手術予定1例(T_2N_1)であり、照射+CDDP→再発なし: 2例(T_3N_0,T_2N_1)、照射40Gy+CDDP→手術→再発なし: 2例(T_3N_1, T_2N_1)である。

Research Products
(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] Hosokawa Y, Inuyama Y, et al.: "Simultaneous carboplatin and radiotherapy for all stages of head and neck squamous cell carcinoma" Clinical Oncology. 7. 168-172 (1995)
[Publications] 犬山征夫・他: "(特集)生存からみた癌化学療法の進歩II,頭頸部癌" 癌と化学療法. 22・6. 732-738 (1995)
[Publications] 犬山征夫・他: "頭頸部癌に対する化学療法併用放射線療法" 癌の臨床. 42・1. 26-32 (1996)
[Publications] 犬山征夫・他: "頭頸部癌のneoadjuvant療法" 癌治療と宿主. 8・2. 123-129 (1996)
[Publications] 犬山征夫: "癌治療方針'97〜'98(岩永剛・編)" 医薬ジャーナル社, 254 (1996)
[Publications] 犬山征夫・他: "Oncology Frontier-癌薬物療法をめぐる最近の話題第2部" 先端医学社, 125 (1997)

1996 Fiscal Year Annual Research Report

臓器・機能の温存を指向した頭頸部癌に対する放射線療法と化学療法の同時併用の研究

Principal Investigator

犬山 征夫 北海道大学, 医学部, 教授 (70051480)

Research Products

[Publications] Hosokawa Y, Inuyama Y, et al.: "Simultaneous carboplatin and radiotherapy for all stages of head and neck squamous cell carcinoma" Clinical Oncology. 7. 168-172 (1995)

[Publications] 犬山征夫・他: "(特集)生存からみた癌化学療法の進歩II,頭頸部癌" 癌と化学療法. 22・6. 732-738 (1995)

[Publications] 犬山征夫・他: "頭頸部癌に対する化学療法併用放射線療法" 癌の臨床. 42・1. 26-32 (1996)

[Publications] 犬山征夫・他: "頭頸部癌のneoadjuvant療法" 癌治療と宿主. 8・2. 123-129 (1996)

[Publications] 犬山征夫: "癌治療方針'97〜'98(岩永 剛・編)" 医薬ジャーナル社, 254 (1996)

[Publications] 犬山征夫・他: "Oncology Frontier-癌薬物療法をめぐる最近の話題 第2部" 先端医学社, 125 (1997)

犬山征夫北海道大学, 医学部, 教授 (70051480)

[Publications] 犬山征夫: "癌治療方針'97〜'98(岩永剛・編)" 医薬ジャーナル社, 254 (1996)

[Publications] 犬山征夫・他: "Oncology Frontier-癌薬物療法をめぐる最近の話題第2部" 先端医学社, 125 (1997)