1996 Fiscal Year Annual Research Report
喉頭の神経系におけるnitric oxide(NO)に関する神経解剖学的研究
Project/Area Number |
08671978
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
久 育男 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (50181087)
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Keywords | 一酸化窒素 / 喉頭 / 組織化学法 |
Research Abstract |
1.喉頭腺・喉頭内血管へのnitric oxide(NO)の関与:NADPH-diaphorase(NADPH-d)組織化学法、nitric oxide synthase(NOS)免疫組織化学法: 喉頭における自律神経系の標的である喉頭腺ならびに喉頭内血管に分布するNO作動性神経線維の分布様式をイヌ・ラット摘出喉頭を材料として、NADPH-d組織化学法を用いて明らかにした。また、NADPH-d組織化学法とNOS免疫組織化学法(蛍光抗体法)の二重染色を行い、NADPH-dとNOSとがラット喉頭内で一致することを明らかにした。また、これらのNO作動性神経線維の一部がcalcitonin gene-related peptide(CGRP)やvasoactive in testinal polypeptide(VIP)を共有することが判明した。この結果はAnn Otol Rhinol Laryngol 105(1996):550-554およびRegul Pept 66(1996):197-201に発表した。 2.喉頭内神経節細胞におけるNOの関与:NADPH-d組織化学法、NOS免疫組織化学法 イヌ・ラット喉頭内神経節細胞において、NADPH-dとNOSのの存在様式が全く一致することを明らかにした。また、これらのNOS陽性細胞の多くがVIPを共存することが判明した。しかし、CGPRはこれらの細胞において全く共存しなかった。この結果はRegul Pept 66(1996):197-201に発表した。 3.内喉頭筋内NOS陽性細胞の各内喉頭筋における分布様式について:NADPH-d組織化学法 イヌ内喉頭筋におけるNOS陽性細胞の分布が明らかになった。これらの細胞の分布は各内喉頭筋によって明らかな相違があった。輪状甲状筋ならびに後輪状披裂筋には多くの陽性細胞が、また、外側輪状披裂筋には少ないながらも認められた。しかし、披裂筋や甲状披裂筋にはほとんど認められなかった。この結果は発表準備中である。
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[Publications] YASUO HISA et al.: "NITRERGIC INNERVATION OF THE RAT LARYNX MEASURED BY NITRIC OXIDE SYNTHASE IMHUNOHISTOCHEMISTRY AND NADPH-DIAPHORATE HISTOCHEMISTRY" ANN OTOL RHINOL LARYNGOL. 105.7. 550-554 (1996)
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[Publications] YASUO HISA et al.: "RELATIONSHIP OF NEUROPEPTDES TO NITRERGIC INNERVATION OF THE CANINE LARYNGEAC GCANDS" REGUL PEPT. 66. 197-201 (1996)