1997 Fiscal Year Annual Research Report
喉頭の神経系におけるnitric oxide(NO)に関する神経解剖学的研究
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08671978
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
久 育男 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (50181087)
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Keywords | 一酸化窒素 / 喉頭 / 免疫組織化学法 |
Research Abstract |
喉頭の運動神経系におけるNOの関与の究明 1.正常喉頭におけるNOの関与 ・NADPH-diaphorase(NADPH-d)組織化学法 ラットおよびイヌ内喉頭筋内の運動神経終末にNADPH-d陽性線維が分布することが観察された。この分布状況はすべての内喉頭筋において、同様の結果であった。これらのことから、ラットの運動神経系においてNOの関与の可能性が示唆されるとともに、内喉頭筋間における差異はないと推定された。 ・トレーサー法とNADPH-diaphorase(NADPH-d)組織化学法 イヌを用いて、喉頭の運動を司る下喉頭神経にトレーサーである金標識コレラトキシン(CTBG)を注入することによって延髄疑核内の運動神経細胞を標識し、その細胞がNOを有しているかをNADPH-diaphorase(NADPH-d)組織化学法を用いて検索した。標識運動神経細胞はNADPH-d陰性であり、正常条件下では、喉頭の運動神経系へのNOの関与はないと考えられた。 2.反回神経麻痺時おけるNOの関与 ・トレーサー法とNADPH-diaphorase(NADPH-d)組織化学法 上記の結果から、反回神経麻痺時のNOの関与を調べることにした。下喉頭神経を切断し、種々の期間の後に、切断部の中枢端にCTBGを注入し、CTBGに標識された延髄疑核内運動神経細胞のNADPH-d陽性率を現在、検索中である。
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