1996 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠中の画像から胸部・腹部の呼吸運動を認識するシステムの開発
Project/Area Number |
08671987
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
石井 哲夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30082126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 朱美子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00287385)
三田 奈保子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20266795)
高崎 かおり 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10266794)
小田 明子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00266800)
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Keywords | いびき / 睡眠時無呼吸 / 上気道狭窄 / 鼻閉塞 / 咽頭 |
Research Abstract |
睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸運動が停止する疾患である。この疾患の診断には終夜睡眠中の12秒以上の無呼吸の状態が1時間に5回以上、あるいは終夜に総計30回以上が基準となっている。したがってこの無呼吸の状態をとらえるため、胸部と腹部にバンド装着を行い種々のモニターを身体に密着されることによって情報を得ていた。この方法の問題点は睡眠時の患者に負担をかけることや日常の睡眠状態とは微妙に異なること、夜間の体動やトイレでモニターがはずれ検査の中断が起こる点である。 今回バンドを装着するかわりに胸部と腹部の呼吸運動をビデオに撮影し、この呼吸運動をコンピューターで画像解析することにより呼吸の有無を測定するシステムを作製した。まずコンピューター解析を行う呼吸運動は、画面を小領域に分割しこの中の微細な過程を追跡することにより全体の動きを知ることができ、この方法にはトラッキングを用いた。実際には胸、腹部の明るさのパターンを呼吸の運動により速度ベクトルに変換するが、これをオプティカフローと呼ぶ。これらの手法により測定した胸と腹部の運動を従来のバンド装着によった測定値と比較した。 その結果両者でほぼ近似した値を得ることができた。このことより画像解析が可能な測定条件を種々の条件を設定して検討した結果 (1)掛け布団を使用する場合は柄のある凹凸のあるもの、つまりタオルケットを使用する。 (2)測定可能な部屋の明るさは10ルクス以上とする。 (3)カメラの設置位置は被検者の身体に対し45°に設置する。 以上の3点の測定条件を決めた。これらにより胸、腹部の運動は従来の方法とほぼ一致し、またリアルタイムにも測定を掲示することができた。
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[Publications] 高崎かおり、高山幹子、石井哲夫、鍋島みどり: "睡眠中の画像から胸部・腹部の呼吸運動を認識するシステムの開発" 口腔・咽頭科. Vol8 No1. P93 (1995)
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[Publications] 高崎かおり、荒井朱美子、高山幹子、石井哲夫、鍋島みどり: "睡眠中の画像から胸部・腹部の呼吸運動を認識するシステムの開発" 日耳鼻. Vol99 No10. P1486 (1996)