1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08671999
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
千々和 圭一 久留米大学, 医学部, 助手 (20227317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 真知子 久留米大学, 医学部, 講師 (00181371)
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Keywords | 喉頭腺 / 自律神経 / 免疫組織科学 / ニュロ-トレーサー |
Research Abstract |
我々は現在まで以下の事を明らかにした。1.逆行性トレーサー、順行性トレーサー(WGAHRP)を用いて、ネコ喉頭腺を支配する神経線維を検討した。上下喉頭神経中に迷走神経背側核に節前神経節細胞を有する神経線維を有し、またこれらの線維はChAT,VIPを有していた。2.喉頭内神経節の分布、局在を検討した。声帯レベルのparaglottic spaceの上喉頭神経内枝近傍と下喉頭神経が喉頭内に入った直後の下喉頭神経筋傍に存在した。3.逆行性トレーサー、順行性トレーサーを用い、喉頭内神経節への投射について検討した。喉頭内神経節の細胞は、VIP,ChAT,TH,SPのニューロペプチドを有し、迷走神経背側核のみでなく節状神経節、上頸神経節から投射を受ける事が分かった。4.喉頭内神経節の分布について、神経学に一般に用いられる哺乳動物(イヌ、家兎、ラット、モルモット)新生児、成人の喉頭において検討した。これらの喉頭でもほぼ同様の神経節の分布を示した。5.ネコ喉頭腺において神経線維の微細構造について検討を行った。VIP陽性線維は腺房細胞基底膜を貫いて腺房細胞間を管腔側に向かって上行するが、TH、NPY陽性線維は、腺房細胞基底膜を貫かず、筋上皮細胞に近接して終止した。以上よりネコ喉頭腺の調節は、主に副交感神経が支配しているが、交感神経は、筋上皮細胞の収縮以外に、感覚神経とともに局所フィードバックを介して調節に寄与しているものと考えられた。
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Research Products
(1 results)