1996 Fiscal Year Annual Research Report
短波長錐体系ERGと長中波錐体系ERGを用いたヒト錐体系システムの研究
Project/Area Number |
08672015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀口 正之 名古屋大学, 医学部, 講師 (70209295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟屋 忍 名古屋大学, 医学部, 教授 (00023755)
三宅 養三 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30166136)
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Keywords | 青錘体ERG / 赤緑錘体ERG / 加齢 / 成長 |
Research Abstract |
本年度はLED内蔵電極および電流の制御装置、反応分析用コンピューターを購入し小児、成人偽水晶体眼からS-cone ERGとLM-cone ERGを記録した。小児ではLM-cone ERGのd-waveがa-waveやb-waveより成長が早く、一歳児でほぼ完成しているように思われた。S-cone ERGの発育はLM-cone ERGより遅延していた。成人偽水晶体眼では加齢による振幅の低下が見られた。LM-cone ERGではb/a比が加齢に伴い増大し、off-bipolar cellの脆弱性を示しているものと考えられた。S-cone ERGの老化はLM-cone ERGより速やかであった。網膜疾患では原因不明の片眼性夜盲症を発見しそのLM-cone ERGの分析から、on-bipolar cellの後天性一過性の障害であることが分かった。この疾患は文献的にも僅かに報告されており、次年度にはさらに検討する予定である。
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