1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯根膜形成におけるTGF-βならびにBMPの作用に関する研究
Project/Area Number |
08672085
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
野坂 洋一郎 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (60048379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奈良 栄介 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (10275571)
陳 榮光 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (00244939)
大沢 得二 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (00103747)
藤村 朗 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (80173459)
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Keywords | 歯根膜 / ヘルトウイヒの上皮鞘 / TGF-β / コラーゲン線維 / BMP / 上皮間葉相互作用 |
Research Abstract |
歯根膜を形成する細胞は上皮鞘細胞と歯小嚢間葉細胞の接触によって、始めて歯小嚢間葉細胞が機能分化し、この接触により上皮鞘細胞が歯小嚢間葉細胞の"道の案内者"となっている。この時、基底膜を貫通して接触が起こる部位には、歯小嚢間葉細胞の表面にFNが濃縮し、上皮鞘細胞が接着し易くなり、両細胞が接着し、間葉細胞間の情報伝達がおこり、上皮細胞の間隙の拡大が派生し、歯小嚢間葉細胞の象牙質表面への到達を可能にする。歯根膜のコラーゲン線維の形成、維持に与るのは歯根膜細胞と呼ばれる間葉細胞である。歯胚の歯根を形成するヘルトウイヒの上皮鞘の上皮細胞に平行に配列していた間葉細胞が、ヘルトウイヒの上皮鞘の内層の上皮細胞の間隙が広くなり歯根表面に接触すると,歯小嚢間葉細胞にTGF-βが認められ,直角に配列する歯根膜のコラーゲン線維を形成する歯根膜細胞に分化する。そこで、歯小嚢間葉細胞が分化と増殖をすることにより、規則的な配列を歯根膜が形成されるようになった。さらに、骨誘導蛋白であるBMPがヘルトウイヒの上皮鞘の上皮細胞間隙が広がると出現する.特にマラッセ上皮遺残には強く認められた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 野坂洋一郎: "歯髄にリンパ管は存在する" the Quintessence. 16(1). 47-48 (1997)
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[Publications] 藤村朗: "Relationship between the lymphatic route and muscle bundle in the tonhue of the golden hamster." 6th World Congress for Microcirculation,. 6(1). 157-163 (1996)
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[Publications] 大澤得二: "Fine structure of the epidermal basement membrane of lip : applications of dithiothreitol separation and ultrathin frozen sectioning." Acta Anatomica. 152:9. 443-452 (1996)
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[Publications] 大澤得二: "Collagen fibrils in the perineurium. (2)" Connective Tissue. 27(4). 35-39 (1997)