1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08672111
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
池田 健 愛知学院大学, 歯学部・微生物学講座, 講師 (80241131)
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Keywords | Porphyromonas endodontalis / Porphyromonas gingivalis / cloning / hormolog / PaseC / protease / hemogglutinin / expression |
Research Abstract |
根尖性歯周炎関連細菌Porphyromonas endodontalis(P.e.)の菌体には、辺縁性歯周炎の有力な原因菌のひとつPorphyromonas gingivalis(P.g.)の有する蛋白質分解酵素PaseCに対するモノクローナル抗体と交差反応する成分(Mw、約110kDa)を含む。またPaseCは、P.g.381株の蛋白質分解活性を同時に有する血球凝集素HA/Pの一部のペプチドに対する抗体に反応することが判っている。そこで、PaseCのホモログの遺伝子をP.e.からクローニングし、その性質を検討することを目的とした。その結果、(1)0.5、2.7、4kbpの断片がクローニングできた。抗HA/P抗体の抗原ペプチドのアミノ酸配列を基にして混合オリゴヌクレオチドを合成した。これをプローブにして、P.e.ATCC35406のDNAに対してサザンハイブリダイゼーションを行った結果、長さ約2、2.7kbpの断片に強く、4kbpの断片に弱くハイブリダイズした。従って、P.e.には確かに抗原ペプチドと同様の配列が存在すると考えられる。そこで、これらの断片のクローニングを試みたところ、2.7、および4kbpの断片と予備実験では見あたらなかった0.5kpbの断片を含が得られた。2kbpの断片は現在クローニング中である。(2)2.7kbpの断片(pASECPE1)の制限酵素地図を作製した。(3)5個のサブクローンを得た。今後はまず塩基配列を調べて、抗原ペプチドの位置を決定する。(4)発現実験を行ったが、蛋白質は発現されなかった。pASECPE1にクローニングされた2.7kbp断片を発現ヴェクターpT7-5、pT7-6に組み換え、大腸菌B1、21(DE3)を形質転換して、発現を試みた。しかし、発現蛋白は検出されなかった。P.g.の線毛関連蛋白質はBL21(DE3)/pT7の系での発現実験に成功しているので、今回クローニングされた断片内にはプロモータ領域が含まれていない可能性が示唆される。(5)P.e.の非黒色集落形成株KSEW01は同時に分離された黒色株KSE105の変異株である可能性が強いことが、PFGEにより明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Ikeda,K.Oosawa,H.Hotani: "Self-assembly of the filament capping protein,FI : D,of bacterial flagella into an annular structure." J. Mol. Biol.259. 679-686 (1996)
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[Publications] K.Suzuki,T.Ikeda,H.Nakamura,F.Yoshimura: "Isolation and characterization of a non-pigmented variant of Porphyromonas endodontalis." Oral Mierobiol Immunol. 印刷中.
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[Publications] H.Suzuki,T.Ikeda,T.Noguchi,F.Yoshimura: "Detection and prevalence of IS1126,an insertion sequence,in Porphyromonas gingivalis by Southern blot analysis." Dentistry in Japan. 印刷中.