1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08672133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
植村 正徳 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00034215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 正志 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40145503)
安井 金也 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70191111)
尾崎 宏基 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (00152471)
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Keywords | ジャコウネズミ / 咀嚼筋 / 三叉神経運動核 / vibrisae / 上顎神経 |
Research Abstract |
ジャコウネズミ(食虫類)の咀嚼筋および他の三叉神経支配筋の支配運動神経細胞の局在をHRPの逆行性軸索輸送を利用して明らかにした。三叉神経運動核は背外側と腹内側の2亜核に区分され、背外側亜核には背側から順に側頭筋、咬筋、内側翼突筋が、内側部に外側翼突筋と口蓋帆張筋の運動神経細胞が配列していた。また腹内側亜核内には背側に顎ニ腹筋前腹、腹側に顎舌骨筋の運動神経細胞が配列していた。鼓膜張筋運動神経細胞は本核外の外側毛体の近傍に位置していた。運動神経細胞の大きさは平均値で咬筋、側頭筋、顎ニ腹筋前腹、内側翼突筋、外側翼突筋、顎舌骨筋、口蓋帆張筋、鼓膜張筋の順に大きかった。各筋の神経細胞数は順に77、197、42、182、66、51、42、162であった。また本動物で上顎神経の末梢および中枢神経内の発生様式を胎児(11-19日目 : 胎児期28-29日)でNFP-Ab(neurofilament protain抗体)、2H3hybridomaからの抗体を用いて切片またはwhole-mount標本で観察した。またこの動物で極めて発達している髭毛(Vibrisae)にDilを注入し、その支配神経の発達過程を蛍光顕微鏡で観察した。その結果、上顎神経は中枢神経内ではその成長突起は上行枝と下行枝に分かれるが、末梢側では各神経枝は平行に配列して伸長していた。三叉神経脊髄路での末梢投射の背腹の逆転は脳幹への中枢性突起の内外的進入順に関連して2レベルの分岐に伴って起こった。中枢性突起の基本様式は髭毛出現より早く確立された、これは基本的配列様式が髭毛糸には無関係であることを示している。神経束化の様式は髭毛の全体的配列に一致していなかった。そして末梢でも中枢でも神経束の間で神経線維の頻繁な交換が見られた。ほとんどの神経突起の平行構造化、神経束間で自由な交換を伴っているが、は突起が神経線維の束化や体部位局在様式の形成において重要な役割を持っていることを示唆していた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Yasui,K.,Arakaki,R.,Uemura,M.,Tanaka,S.: "Developmental pattern of axonal pathways in the house shrew maxillary nerve" Anat.Embryol.194. 205-213 (1996)