1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯科用レーザー装置によるインプラント周囲炎の治療に関する研究
Project/Area Number |
08672176
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本郷 興人 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80199562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 ひろし 北海道大学, 歯学部, 教授 (60001020)
坂上 竜資 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (50215612)
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Keywords | インプラント / インプラント周囲炎 / フィクスチャーの処理 / Nd : YAGレーザー |
Research Abstract |
本研究の目的はインプラント周囲炎の有効な治療法を探ることである。実験は、サルに純チタン製のスクリュー型インプラントを埋入・植立し、さらにそのインプラント体周囲に実験的にインプラント周囲炎を惹起した後、その周囲炎を治療するためにフイクスチャー表面を一層削る従来の方法と、歯科用Nd : YAGレーザーを用いて表面を処理する方法を比較検討する。 本年度はまずサルを用いて上顎の第2小臼歯、第2大臼歯、下顎の第1大臼歯の抜歯を行い、3カ月間の治癒期間を経た後にアストラ社製チタンスクリューインプラント(直径3.5mm、長さ8mm)の埋植を行った。チタンスクリュータイプのインプラントは、インプラント埋植後に下顎で最低3カ月、上顎では最低6カ月間の治癒期間を必要とするため、経過観察を行った。術後の経過は良好であり、レントゲン写真による経過観察においてもインプラント体の骨植は良好と考えられる。現在埋植後の治癒期間の終了した下顎では2次手術を行ってヒーリングアバットを装着したうえで、インプラント周囲に矯正用ゴムを装着して炎症を惹起させている。 今後は歯肉の炎症が惹起されインプラント周囲炎が確立した時点でインプラント周囲の外科手術を行い、インプラント周ポケット内に露出して汚染されたフィクスチャーの表面処理としてフィクスチャー表面を削除する従来の方法で処置する群と、フィクスチャー表面の汚染層をレーザー処理する群の治癒像を病理組織学的に比較検討する予定である。
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