1997 Fiscal Year Annual Research Report
活性型ビタミンD3レセプター誘導因子による歯根膜線維芽細胞の硬組織形成の制御
Project/Area Number |
08672187
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
滝川 雅之 岡山大学, 歯学部, 助手 (60243474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 慶壮 岡山大学, 歯学部, 助手 (70243475)
西村 英紀 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80208222)
高柴 正悟 岡山大学, 歯学部, 助教授 (50226768)
新井 英雄 岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70222718)
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Keywords | 歯根膜線維芽細胞 / 硬組織形成 / 活性型ビタミンD3レセプター誘導因子 / サブトラクション cDNAライブラリー / 特異遺伝子 |
Research Abstract |
歯根膜線維芽細胞(PLF)の硬組織形成能は,歯肉線維芽細胞(GF)との比較で明確にされてきた。PLFの硬組織形成には活性型ビタミンD3レセプター(VDR)を介する制御が重要な役割を果たすこと,および,PLFは細胞密度が高くなるとVDRの発現を誘導する因子を自ら産生することを我々はすでに明らかにした。本研究では,PLFが産生するVDR誘導因子の遺伝子を検索することで,その性状を明らかにすることを当初の目的とした。しかし,PLFの細胞機能は本因子を含む複数の因子の関わり合いによって制御されていることが予想されるため,PLFのみが特異的に発現する遺伝子群をすべて明らかにすることで,PLFの硬組織形成細胞としての特徴付けを行うことに目的を変更した。 本年度は,confluentのPLFの遺伝子群からGFの遺伝子群をサブトラクトしたcDNAライブラリーを作製し,サザンハイブリダイゼイション法によって,PLFに特異的と思われる33種類のクローンを得た。これらについてDNAシーケンスを行い,その塩基配列をGenBankの遺伝子データーベースと照合した。その結果,31種類は既知の遺伝子と相同性の高いクローンであり,2種類は未知のものであった。また,それらの中には,Nm23protein,V-fos transformation effectorproteinおよびmyeloma differential proteinなどの細胞の分化に関わる特徴的な遺伝子群と相同性の高いクローンが含まれていた。今後はこれら遺伝子群が実際にPLFのどのような分化段階において発現され,細胞機能の制御に関わっているのかを調べてゆく必要がある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 新井英雄: "歯周組織再生における歯根膜線維芽細胞の役割" 歯界展望. 9. 1377-1389 (1997)
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[Publications] 樋口豊, 滝川雅之, 新井英雄, 鷲尾憲文 他: "ヒト歯肉線維芽細胞のDNA合成および細胞外基質合成に及ぼすTNF-αの影響" 日本歯周病学会会誌. 39. 264-272 (1997)
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[Publications] H.Arai, Y.Nomura, M.Kinoshita, F.Nishimura, M.Takigawa et.al.: "The inhibittor of DNA synthasis by prostaglandin E2 in human Zingival tibroblases is independent of the cyclic AMP-protein Kinase A signal transduction Pathliay." Journal of Periodantal Research. (in press). (1997)
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[Publications] F.Nishimura, VP.Tevranova, BM,Rena Orman et.al: "Comparison of in vitro proliterative capacity of human periodorttal ligament cells in juverile and aged donors." Oral Disease. 3. 162-166 (1997)
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[Publications] HH.Chou, S.Takashiba, M.Takigawa, F.Nishimura et al.: "Role of typeII interleukin-1 receptor expressed on human gingival tibroblast." Journal of Dental Research. 76 Special Issue. 406 (1997)
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[Publications] 成石浩司, 高柴正悟, 滝川雅之, 西村英紀 他: "可溶性IL-6受容体を介する歯肉線維芽細胞のIL-6刺激伝達" 日本歯科保存学雑誌. 40巻 春季特別号. 62 (1997)