1996 Fiscal Year Annual Research Report
咬合位の異常並びに咬頭干渉と顎関節症症状の関連性に関する生理学的研究
Project/Area Number |
08672230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
谷田部 優 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10182354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋重 智司 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30272602)
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Keywords | 咬合接触 / 下顎の変位 / 閉口筋筋活動 |
Research Abstract |
異常機能運動であるブラキシズムは,強く持続的な閉口筋の収縮を主体としており,その結果として顎口腔系に過大な負荷が加えられ,顎関節症症状を引き起こすと考えられる.われわれはブラキシズムにより生じる負荷の配分に咬合が大きく関与していると考え,咬みしめ時の咬合接触状態およびその時の関節内圧力と閉口筋筋活動関連について2年計画で検討を行っている.本年度は健常有歯顎者について咬頭嵌合位付近の機能的な咬合位における咬合接触状態を記録し,咬みしめによる下顎の変位と閉口筋筋活動の関連を検討した. 実験では最大咬みしめ時の総筋活動量を100%としたときの10%から20%の筋活動を視覚的にフィードバックし,その時の咬頭嵌合位付近の機能的な咬合接触状態をバイトチェカ-(ブラックシリコーン)により記録し,各筋の筋活動およびその時の下顎の変位をデータレコーダに同時記録した.得られた咬合接触記録は,画像解析処理装置を用いて咬合接触点の面積を測定した.被験筋は両側咬筋,側頭筋前部および後部を用い,下顎の変位計測には当教室で開発した作動トランスを応用した下顎変位測定器を用い,犬歯および大臼歯担当部の上下方向の変位を記録した.詳細な分析結果は次年度に譲るが,各機能的咬合位における咬合接触状態と下顎の変位およびその時の筋活動には密接な関係があることが示唆された. 次年度はさらに被験者を増やし,筋症状および関節症状と咬合接触状態との関連について実験データと顎機能異常者のデータベースより検討を加える予定である.
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