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1997 Fiscal Year Annual Research Report

放射線量低減効果に優れた新しいスペーサーの開発に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08672241
Research InstitutionHIROSHIMA UNIVERSITY

Principal Investigator

玉本 光弘  広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (00136110)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西村 正宏  広島大学, 歯学部, 助手 (00294570)
石井 敏也  広島大学, 歯学部, 助手 (70294569)
Keywordsスペーサー / 放射線後障害 / 組織機内照射 / 舌癌
Research Abstract

舌癌の放射線治療後に発生する放射線後障害を予防する目的で,スペーサーが使用されている。平成8年度の研究成果として,放射線量低減効果に優れた新しいスペーサー(有歯顎患者用,無歯顎患者用)の製作法を確立した。本年度は,製作法を確立した本スペーサーの装着感と放射線後障害予防効果を臨床的に評価するため,患者を対象にアンケート調査を行った。さらに,放射線治療を行っている医療機関を対象として,スペーサーに関する実態調査を行い,以下の結果を得た。
1.スペーサーの臨床評価
(1)スペーサーの装着期間は,平均4.8±1.4日で,全員が放射線治療期間中24時間使用していた。
(2)半数の患者が違和感を訴えたが,スペーサーの重さ,装着時の痛み,粘膜の傷の発生,維持・安定性に関しては問題がなかった。
(3)89.8%が経過良好で,放射線後障害の発生は少なく,特に,最も発生を予防しなければならない下顎骨壊死の発生はなかった。
2.医療機関におけるスペーサーの使用実態
(1)舌癌患者への組織内照射症例数は年間30症例以下で,年間1〜10症例の施設が最も多かった。
(2)使用線源は,ラジウム針が最も多く,次いでセシウム針,イリジウムヘアピン,ゴールドグレイン,高線量線源(イリジウム)の順であった。
(3)スペーサーの材質は,ガ-ゼが最も多く,次いでアクリリックレジン,シリコン印象材(パテタイプ)等であった。
(4)スペーサーの材質,形態や製作法は,各施設独自に行われており,規格化されていなかった。
(5)スペーサーの使用によって放射線後障害,特に,骨壊死の発生が予防されることが示唆された。
以上の結果から,本研究で製作法を確立したスペーサーは,全ての患者が24時間装着可能であり,放射線後障害発生予防効果に優れていた。今後,形態面で更なる改良を行い,本スペーサーの普及を図っていく予定である。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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