1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08672278
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福島 和昭 北海道大学, 歯学部・附属病院, 教授 (00002361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀倉 更人 北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80214550)
藤沢 俊明 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30190028)
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Keywords | 高齢者 / 精神鎮静法 / 平衡機能 / 呼吸機能 / 回復 |
Research Abstract |
高齢者における精神鎮静法の回復過程に関する総合的検討に先立ち、まず、健康成人を対象に、精神鎮静法が中枢神経系、循環器系、呼吸器系、内分泌系に及ぼす影響を検討した。 対象は北海道大学歯学部附属病院にてミダゾラムによる静脈内鎮静法を併用した局所麻酔下手術を施行された20歳から55歳までの健康成人で、術前、術中、術後の重心動揺度(平衡機能)、血圧および脈拍数、肺活量、ACTHの変化について検討した。なお、ミダゾラムの投与は初回投与のみで追加投与は行わなかった。 平衡機能回復の指標は、当院保有の重心動揺度測定器を用い、起立可能な範囲での最大動揺面積に対する静止時の動揺面積が1%以内であるとき平衡機能は回復したと判断した。その結果、ミダゾラム投与90分後で全例平行機能の回復をみた。収縮期圧、拡張期圧、脈拍数とも術前の対照値に比べて術中有意な上昇を認めたが、術後は、対照と有意差はなくなった。肺活量および1秒率は、ミダゾラム投与30分後およびそれ以降において術前の対照値に比べ有意な変化は認められなかった。ACTHは、術中上昇傾向にあったが、個々の変動が大きく、術前対照値と比較して有意な上昇は認められなかった。術後も対照と比較し有意な変化は認められなかった。 今後、これら青壮年層での結果と次年度行う高齢者での結果を比較検討していく予定である。
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