1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08672278
|
Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福島 和昭 北海道大学, 歯学部付属病院, 教授 (00002361)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀倉 更人 北海道大学, 歯学部付属病院, 講師 (80214550)
藤沢 俊明 北海道大学, 歯学部付属病院, 助教授 (30190028)
|
Keywords | 高齢者 / 精神鎮静法 / 平衡機能 / 回復 / プロポフォール |
Research Abstract |
近年、静脈内鎮静法への応用が試みられ始めた静脈麻酔薬であるプロポフォールを高齢者の静脈内鎮静法に用い、その有用性を検討するとともに回復過程についても検討した。 プロボフォールの投与方法は、、まず、0.2mg/kgをbolus投与し、初期持続投与量を4mg/kg/hとし、至適鎮静度がみられたら、維持量1.5〜3mg/kg/hを目安に適宜増減することとした。投与中止は手術終了時とした。回復過程に関する測定項目は、動脈血酸素飽和度(以下Sp02)、握力、加算テスト、重心動揺度とした。 プロボフォール投与時間は平均41.3±11.1分でり、総投与量は平均90.6±15.4mgであった。プロポフォール投与終了後の動脈血酸素飽和度は投与終了15分後には対照値と有意差がなくなるまで回復した。加算テストは投与終了30分後において術前値との有意差を認めなかった。重心動揺度においては、開眼、閉眼、feedback重心動揺度のいずれにおいても、投与終了60分後において術前対照値との間に有意差を認めなかった。 静脈麻酔薬であるプロポフォールは、高齢者への静脈内鎮静法適用において、常に第一選択とはなり難いかもしれないが、慎重な管理のもとに行えば、安定した鎮静度を保つことができ、薬液投与中止後の鎮静からの回復も早く、特に、べンゾジアゼビン系鎮静薬に対して長期連用による耐性を有する患者においては、十分適応となる有用な方法と思われる。
|