頭頚部扁平上皮癌におけるDNA heterogeneityに関する研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08672295
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Niigata University
• Principal Investigator: 野村 務 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20228365)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 高田 真仁 新潟大学, 歯学部, 助手 (10251828) ; 新垣 晋 新潟大学, 歯学部, 助教授 (30134943) ; 中島 民雄 新潟大学, 歯学部, 教授 (10014010)
• Keywords: 頭頚部腫瘍 / フローサイトメトリー / DNA heterogeneity

Research Abstract

頭頚部腫瘍患者の原発巣、転移巣の数カ所から得られた新鮮材料について、各々をフロサイトメトリーにて計測している。その方法は、当教室で確立された方法であり、採取した固形腫瘍を機械的に細切し界面活性剤にて単一浮遊液とし、DNAの染色剤であるPropidium lodideにて2重鎖を染色し、internal standardとしてCRBCを使用し、フロサイトメーターにてそのDNA量を測定し、さらに、コンピューターの解析ソフトを使用し、S期%について分析する。当科では、diploidの規準としてDNA indexが0.95から1.05までとしているが、heter ogeneityの判定規準については統計学的手法によりDNA indexが0.09以上異なるものをheterogeneityとしている。
その他に、腫瘍の臨床的性格について、増大速度、抗腫瘍剤に対する抗腫瘍効果を数値化し、統計学的に検討している。さらに、その組織標本をホルマリン固定、パラフィン組織切片とし、光顕的にその組織学的悪性度、浸潤形態、組織学的heterogeneityを全体的に分析している。
これらの所見から原発巣における、aneuploidyの出現頻度とheter ogeneityの出現頻度の検討、DNA heter ogeneityと組織学的heter ogeneityの相関、原発巣と転移巣とのaneuploidy、heter ogeneityについて検討中である。