1997 Fiscal Year Annual Research Report
マウス二次口蓋発生におけるアポトーシスの関与について
Project/Area Number |
08672336
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Research Institution | TOKYO DENTAL COLLEGE |
Principal Investigator |
松井 隆 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00096504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小枝 弘実 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (00260943)
重松 司朗 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (60256302)
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Keywords | 口蓋列マウス / アポトーシス / BrdU / Nile blue生体染色 / TUNEL法 / Fas抗原 / Fas ligand |
Research Abstract |
二次口蓋発生における口蓋突起癒合面の上皮細胞の消失に、アポトーシスが関与しているといった仮説の下、妊娠11〜13日のICRマウスに5-bromodexyuridine(BrdU)の反復腹腔内投与を行い、意図的に細胞死のプログラムを狂わせ口蓋列発生の実験モデルを作製。正常活性群とBrdU投与群における口蓋突起先端の細胞動態について形態的、免疫組織学的に観察を行った。結果は,Nile blue生体染色における実態顕微鏡下の観察において、正常発生群で二次口蓋癒合相当部に死細胞の貧食を伺わせるマクロファージの集積を示すNile blue陽性細胞を認めた。BrdU投与群では口蓋列が確認され、口蓋突起先端の内側縁にNile blue陽性細胞を認めなかった。H-E染色において正常発生群では癒合した口蓋内部の間葉細胞中に一部、消失途中と思われる上皮組織の残遺とアポトーシス小体が確認された。BrdU投与群では口蓋突起は離開し、先端の上皮は鼻腔側、口蓋側の上皮と比較し菲薄な扁平上皮であった。さらに免疫組織学的に、TUNEL法を用いたin situにおけるDNA fragmentationの観察、アポトーシスの実行経路としてTNF(腫瘍壊死因子)類似のファミリーであるFas/Fas ligandを介する経路について検索した。結果はいずれも正常発生群において陽性細胞を認めたが、BrdU投与群で陽性細胞を認めず、二次口蓋癒合部の上皮細胞の消失にアポトーシスの関与が示唆され、BrdUによる口蓋列発生はアポトーシスの不履行によるものと考えられた。
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