1997 Fiscal Year Annual Research Report
歯科インプラントの交合圧による応力分布に伴う3次元有限要素法の有用性
Project/Area Number |
08672346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
兼松 宣武 朝日大学, 歯学部, 教授 (40076097)
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Keywords | インプラント / 咬合圧 / ラベリング法 / 石灰化 |
Research Abstract |
咬合力を負荷した場合、インプラント体のどの部分にどの程度の応力が波及するかを検索する目的で、ステリオスインプラント(チタンプラズマコートおよびヒドロキシアパタイトコーティングタイプ)に、HAP-PZT積層セラミック微小圧力センサーを付着させて、応力分布を測定するための実験をおこなった。結果はインプラント埋入時にインプラント体に付着させた微小圧力センサーに脱落やズレが生じ、本法では正確に応力の分布を計測することがほぼ不可能であることが判明した。より確実にインプラント体にかかる応力を計測するために、他の方法を模索した結果、インプラントを成犬の下顎骨に埋入3か月後、前歯部で2mm挙上させる様にインプラントの上部構造物を装着し、装着後、0 および180日の時点で虐殺し、下顎骨を摘出し、頬側よりひずみケージ(単軸)をインプラント体の頚部、体部中央、および底部の3か所に下顎骨を通して挿入し、まる型バネ式テンションゲージを用いてインプラント上部より1から20kgにわたる力を加え、それぞれの力にたいする応力の波及の程度を、インプラント体の頚部、体部中央、および底部の3か所で計測すると、インプラント体にかかる応力の測定ができる可能性の高いことが判明した。なお、一方では、インプラント体周囲の顎骨のリモデリングの状態を検索するために、上記2種類のインプラントを骨内に埋入し、ラベリング法(テトラサイクリン、カルセイン、アリザリンコンプレキシン)を用いて、インプラント体周囲の顎骨のリモデリングを検索した。結果は、ヒドロキシアパタイトコーティングタイプのインプラントでは材料の表面に接したところから石灰化が開始するのに対し、チタンプラズマコーティングのインプラントでは、材料表面より離れたところより石灰化が開始することが判明した。
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