1997 Fiscal Year Annual Research Report
同種骨髄移植後の急性および慢性GVHDにおける口唇生検の免疫組織化学的検討
Project/Area Number |
08672351
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
濱田 傑 近畿大学, 医学部, 講師 (40238069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 秀和 近畿大学, 医学部, 講師 (30220396)
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Keywords | 骨髄移植 / GVHD / 口唇生検 / 免疫組織化学 / 小唾液腺 |
Research Abstract |
同種骨髄移植後の慢性GVHDの早期診断における口唇生検の有用性を検討するために以下のことを行った。 【目的】同種骨髄移植後に慢性GVHDと思われる口腔症状を呈した症例の口唇生検を行い、肉眼的口腔臨床所見と組織学的所見の比較を行う。さらに肉眼的口腔臨床所見をタイプ別分類して、肉眼的口腔臨床所見のみからも慢性GVHDの診断が可能かどうかも検討する。 【対象】白血病、悪性リンパ腫、重症再生不良性貧血などのため、同胞または骨髄バンクから同種骨髄移植を受けた後、口腔症状を呈した例。 【方法】口腔の肉眼的所見とその後の臨床経過を検索し、口唇生検材料のH-E染色と免疫組織化学的染色による検討を行った。 【結果】慢性GVHDの比較的早期に、口腔症状として口腔乾燥症と共にいわゆる口腔扁平苔癬とは肉眼的にも識別できる病変が出現した。それは、肉眼的には1.粘膜壊死・潰瘍形成型、2.粘膜萎縮型、3.口腔扁平苔癬様型、4.粘膜粗造化・白色化型、5.粘膜壊死・瘢痕化型などの口内炎を呈する所見であった。口唇生検材料の組織所見では上皮下、小唾液腺への円形細胞浸潤、上皮基底細胞および唾液腺細胞の破壊が見られた。粘膜萎縮型、粘膜粗造化白色化型では浸潤細胞が少ない傾向にあった。浸潤細胞は、CD8よりもCD4陽性細胞が多い傾向にあった。また、一部の例でNK細胞の関与を調べる目的でCD56、CD57についても検索したところ、ほとんど染色されなかった。
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