1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯の移動時における歯根吸収に関する細胞組織学的研究
Project/Area Number |
08672373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
住谷 光治 徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30206586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 真太郎 徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00274241)
日浦 賢治 徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20228696)
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Keywords | 破歯細胞 / 破骨細胞 / 骨吸収 / 歯根吸収 |
Research Abstract |
骨に関連のある細胞のなかでも、どのような細胞に物理的圧刺激を感知するセンサーが存在するかを検討した。圧刺激を受けた破骨細胞、骨芽細胞、骨細胞等が破歯細胞を誘導して歯根吸収活性を促進させる系と破歯細胞の細胞活性を上昇させる系が最も単純な経路として考えられる。この解析に際して、歯根を吸収する破歯細胞を単離することは困難が予想されるので、前破骨細胞様細胞からの多核細胞形成と破骨細胞の吸収窩形成の程度を指標とする予定を組んだ。まず、ラットおよび家兎の長管骨骨髄細胞、および骨芽細胞、破骨細胞、骨細胞、歯根膜細胞等の単離した細胞を軟性膜培養皿上に培養し加圧伸展装置により伸展刺激を加え、伸展周期と伸展の程度を変化させて培養上清を回収した。この培養上清中に含まれる骨吸収に影響を与える因子を骨吸収窩形成を指標に検討した結果、長管骨骨髄細胞および骨芽細胞において伸展の周期と程度によって吸収窩形成に差が生じた。すなわち、少なくとも骨芽細胞において圧受容器が存在し得る可能性が示唆された。 次年度においては、圧刺激を受けた細胞より産生される破骨細胞形成促進因子・活性化因子の特定と実際に歯根吸収を起こしている組織において特定因子が存在するか否かを中心に組織化学的手法を用いて検討する予定である。
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