1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08672391
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
堤 博文 日本大学, 歯学部, 助手 (30188594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向山 レイ 日本大学, 歯学部, 講師 (40059902)
小室 歳信 日本大学, 歯学部, 助教授 (50139200)
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Keywords | 歯科法医学 / 個人識別 / 性別判定 / キャピラリー電気泳動 / 歯髄 / アメロゲニン遺伝子 |
Research Abstract |
室内で1年間保存された抜去歯の歯髄からDNAを抽出し,GenePrint^<TM> Sex Identification System-Amelogeninキット(Promega)を用いたキャピラリーゲル電気泳動法(CGE法)による性別判定を試みた。【試料・方法】CGEは,内径75μm,長さ35cmのキャピラリーカラムにポリアクリルアミドゲル(PAG)を充填し,Quanta4000(Waters)を用いて行った。性別の判定は,エレクトロフェログラムにX特異塩基配列212bp(Xローカス)およびY特異塩基配列218bp(Yローカス)の2本のピークが認められた場合を男性とし,Xローカスのピークのみの場合を女性とした。 【結果】CGE法の最適条件を検討した結果,濃度8%で非架橋のPAGを用い,PCR産物の電気注入を200V/cmで80秒間行った後に,7M尿素を含む0.1Mトリス-ホウ酸緩衝液を用いて260V/cmで55分間泳動すると,良好な成績を得ることが判明した。まず,男性の血液DNAからXとYローカスの標準試料を作製し,それぞれをCGEしたところ,それぞれ1本のピークが検出された。ついで,これらの標準試料を混合してCGEしたところ,2峰性のピークが検出された。DNA鎖長の違いから速く検出されたピークはXローカス,遅いピークはYローカスと予想された。さらに,男性歯髄DNAをCGEしたところ,XとYローカスの標準混合試料と同様の2峰性のピークが検出された。そこで,男性歯髄DNAにXあるいはYローカスの標準試料を加えて検討したところ,速いピークあるいは遅いピークがそれぞれ増大し,前者はXローカス,後者はYローカスと確認された。一方,女性歯髄DNAでは,1本のピークが検出された。この試料にXローカスの標準試料を加えて検討したところ,ピークは増大し,また,Yローカスの標準試料を加えた場合は2峰性のピークが認められた。従って,女性歯髄DNAのピークはXローカスと確認された。最後に,男性歯髄DNA10例および女性歯髄DNA9例について検討したところ,すべての例で性別判定は可能であった。
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Research Products
(1 results)