1996 Fiscal Year Annual Research Report
小学生を対象とした齲蝕リスクにおける各種予防プログラムの齲蝕抑制効果について
Project/Area Number |
08672394
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
奥村 智信 日本歯科大学, 歯学部, 教授 (70060431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 義彦 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (40194550)
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Keywords | 歯科予防プログラム / 齲蝕 / 口腔衛生状態 / アンケート調査 / ホームケア / フッ素 |
Research Abstract |
WHOでは、2000年の口腔保健の目標の1つに「12才児でDMF歯数3以下」という項目がある。わが国では、平成5年度で3.6と、まだ他の先進国に比べ高い数値を示している。12才未満の永久歯う蝕の約80%を第一大臼歯が占めており、この歯牙の咬合面および隣接面う蝕を予防することでWHOの目標達成、並びに先進国水準への到達が可能である。そこで本研究においては実験協力校の学童を対象に学年全体の父母に対してアンケート調査に行い、う蝕の病因およびその予防法について説明を行ない、口腔衛生および歯科に対する意識の向上を図りこの研究の主旨の理解と協力を要請した。 ベースラインの診査としてレントゲン写真および口腔内写真の撮影を行った。口腔内診査を島田の集団検診におけるう蝕検出基準を参考に、C0〜C4の5段階で近遠心面および頬舌面と咬合面を含む歯面別に記録した。同時に修復物も記録した。口腔衛生状態はPlIの基準を参考に診査した。また同時に染めだしを行い口腔内写真を撮影した。 う蝕リスクの判定として唾液中のStreptococcus mutans量の簡易歯数測定法を用いた上で、う蝕経験および口腔清掃状態により、各個人のう蝕リスクを判定した。その結果、唾液中のStreptococcus mutans量と齲蝕の罹患状態、口腔衛生状態、歯磨きの回数、保護者のチェック、食事状況などの項目を調べたところ幾つかの項目に相関性が認められた。最終的に施術群に対し3年間、フッ素を含んだ予防プログラムを3ヶ月に1度の割合で施行し予防プログラムの齲蝕抑制効果の判定および齲蝕リスクに対する効果の判定を試みる。一方対照群では要観察歯の齲蝕進行を3ヶ月に1度診査し、齲蝕リスクと齲蝕進行度の関連性を調査し要観察歯の診断基準を個人におけるリスクファクターを踏まえ明確にする。
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