1996 Fiscal Year Annual Research Report
マグネシウムアミドを用いヘテロ芳香環のメタル化反応
Project/Area Number |
08672406
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂本 尚夫 東北大学, 薬学部, 教授 (00006347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 真伸 東北大学, 薬学部, 助手 (00271916)
根東 義則 東北大学, 薬学部, 助教授 (90162122)
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Keywords | マグネシウムアミド / マグネシオ化 / ヘテロ芳香環 / ピリジン / インドール / 脱プロトン化 / 官能基 / メタル化反応 |
Research Abstract |
含窒素芳香ヘテロ環化合物の新しいメタル化反応を開発する目的で,マグネシウムアミド類を塩基として用いる脱プロトン化反応および生成したマグネシオ体と親電子剤との反応を検討する.含窒素芳香ヘテロ環として,インドール,ピリジン類を選び,リチウムアミドによるリチオ化反応との比較を行いながらマグネシオ化反応の詳細を研究する.その際特に環上にエステル,シアノ,ニトロなどの官能基が共存する誘導体について,このメタル化反応の適用範囲を明らかにすることを本研究の中心課題とした. 1.マグネシウムアミドを用いる含窒素芳香ヘテロ環のマグネシオ化 塩基としてマグネシウムビスジアルキルアミドを用いて,官能基を持つ含窒素芳香ヘテロ環のマグネシオ化を検討した.共存する官能基としてエステル,シアノ,ニトロなどを持つ化合物で検討し,さらに酸性度の高い部位については官能基を持たないヘテロ環について脱プロトン化反応を試みた.まず親電子剤としてヨウ素あるいはベンズアルデヒドを用いて脱プロトン化反応の進行を確認し,良好な結果が得られたものについては2で示す種々の親電子剤との反応を行った. 2.含窒素芳香複素環マグネシオ化合物の反応性 1で脱プロトン化反応が進行することが明らかとなった化合物について以下に示す新電子剤との反応を試みた.反応性は有機リチウム化合物に比べ穏やかであることが明らかとなり,反応試剤を適切に選択することにより,種々の炭素鎖あるいは官能基を導入することが可能となった. 3.合成反応への利用 インドールカルボン酸エステル類にマグネシウムアミドを作用させた後,アルデヒドとの反応を行うことにより,ラクトン環の縮合したインドール誘導体が得られた.
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