1996 Fiscal Year Annual Research Report
フリーラジカルの超微量分離分析法の開発と疾病解析への応用
Project/Area Number |
08672487
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
吉村 吉博 星薬科大学, 薬学部, 講師 (00147894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 卓穂 星薬科大学, 薬学部, 助手 (80210912)
中澤 裕之 星薬科大学, 薬学部, 教授 (50150173)
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Keywords | フリーラジカル / 分離分析 / 活性酸素 / 疾患 |
Research Abstract |
近年、フリーラジカル及び活性酸素種と各種疾患との関係が非常に注目されている。しかしその直接測定する方法には電子スピン共鳴法(ESR)がよく用いられているが、複数のラジカルが同時に存在し、その性質が似ている場合はその同定が不可能である。そこで、分離手段として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を、検出器にはESRを用いたシステムを構築し、疾病と関係ある各種活性酸素種を生成させ、その分離同定を試みた。 まずヒドロキシルラジカル、スーパーオキシドアニオン及びメチルラジカルの生成方法について検討した。アルカリ条件下でDMSOと過酸化水素を用いて行った結果、これらの三種のラジカルの発生が確認でき、この生成系に二価の鉄イオンを添加するとさらにそれらの生成量が増強した。 次にHPLCを用いて、これらのラジカル種の分離条件の検討を行った。溶離液は0.03Mクエン酸緩衝液とアセトニトリル8:2の混液に、キレート剤としてDTPAを添加して用い、流速は0.4mL/minに設定し、三者の分離を試みた結果、良好なベースライン分離が達成できた。さらに各ピークについて、ストップアンドフロー法でESRにより同定を行った結果、DMPO-OOH、DMPO-OH、及びDMPO-CH_3の三者が同定できた。
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