フリーラジカルの超微量分離分析法の開発と疾病解析への応用

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08672487
• Research Institution: Hoshi University
• Principal Investigator: 吉村 吉博 星薬科大学, 薬学部, 講師 (00147894)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 渡辺 卓穂 星薬科大学, 薬学部, 助手 (80210912) ; 中澤 裕之 星薬科大学, 薬学部, 教授 (50150173)
• Keywords: フリーラジカル / 分離分析 / 活性酸素 / カルボン酸 / 胆汁酸

Research Abstract

近年、フリーラジカル・活性酸素が各種疾患との関係が非常に注目されている。そのフリーラジカルを直接測定する方法として電子スピン共鳴法(ESR)があるが、複数のラジカルが同時に存在する場合は分離する必要があり、また微量の分析を測定する場合には高感度検出方が必要となる。そこで、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いたHPLC/ESRシステムを構築して、フリーラジカル種の分離定量を行った。
カルボン酸フェナシルエステルが加水分解過程でフリーラジカルが生成することを見いだいしたため、このフリーラジカルの高感度分離分析法を検討した。カルボン酸をフェナシルエステルの誘導体化した後、加水分解によりフリーラジカルを生成させる。高感度検出器として電気化学検出器(ECD)を本システムに組み込み、生成されたフリーラジカル高感度定量した。その結果、カルボン酸として50〜500pmol範囲で良好な直線が得られた。また、生体試料としてモルモット胆嚢胆汁中の胆汁酸を用いて、本システムを用いて分離定量を試みた。その結果、定量限界50pgの高感度胆汁酸の分離定量できた。