1996 Fiscal Year Annual Research Report
キャピラリー電気泳動による成人病の高性能遺伝子診断システムの開発
Project/Area Number |
08672490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
馬場 嘉信 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (30183916)
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Keywords | キャピラリー電気泳動 / PCR / 遺伝子診断 / がん / 痴呆症 |
Research Abstract |
本研究では、PCRと既に開発したCE-LIFシステムの有機的結合によるがん、成人病、痴呆症の高性能遺伝子診断システムの開発を行った。 1.PCR法を用いて、p53がん抑制遺伝子、アポリポ蛋白E遺伝子を増幅した。その際に、蛍光ラベル化剤は、野生型と変異型で異なったものを用いた。 2.増幅したDNAを、既に開発したCE-LIFシステムを用いて解析した。疾患原因遺伝子の変異および多型を検出するための最適条件、蛍光ラベル化による電気泳動の移動度への影響を調べた。その結果、それぞれにおいて、正確、迅速に遺伝子診断を可能にする解析条件を確立した。以上の検討によりCE-LIFとPCRを結合し、CE-LIFの迅速さ、高感度さとPCRの簡便さを兼ね添えたがん(p53がん抑制遺伝子)およびアルツハイマー型痴呆症(アポリポ蛋白E遺伝子)の高性能遺伝子診断システムを開発した。 3.キャピラリーアレイ電気泳動(CAE)を開発するために、新たに、熱可逆性である数種の新規ゲルを開発した。このゲルは、室温では遺伝子診断を行い、ゲルの温度を上昇させるとキャピラリーから押し出し新たなゲルと交換できる。従って、この新規ゲルを用いれば、ゲル充填キャピラリーを大量に調整することなく、測定毎にゲルを交換するだけで、高精度な遺伝子診断を行うことができる。 これらの成果は、疾患の遺伝子診断を高速化・高精度化する上で重要な貢献をなすものである。以上の研究成果を基礎に、さらに、今後は、システムを発展させて、多数の疾患関連遺伝子を同時に解析できるCAEシステムを開発し、PCRと組み合わせ多数の遺伝子の多型を同時に検出できる疾患の超高速遺伝子診断システムを確立するための検討を行う。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] Y,Baba: "Capillary Affinity Gel Electrophoresis:New Tool for Detection of the Mutation on DNA" Mol.Biotechnol.6・2. 143-153 (1996)
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[Publications] Y.Baba: "Analysis of Disease-Causing Genes and DNA Based Drugs by Capillary Electrophoresis:Towards DNA Diagnosis and Gene Therapy for Human Diseases" J.Chromatogr.B. 687. 271-302 (1996)
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[Publications] 角田 ちぬよ: "DNA診断へのキャピラリー電気泳動の応用" Jpn.J.Electrophoresis. 40・3. 161-165 (1996)
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[Publications] M.Ueda: "Is Higher Concentration of Linear Polyacrylamide Not Suitable for the Capillary Electrohporetic Separation of Large DNA?" Anal.Sci.13・1. 109-112 (1997)
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[Publications] 馬場 嘉信: "遺伝子分析のためのキャピラリー電気泳動法" 臨床検査. (発表予定).
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[Publications] 馬場 嘉信: "キャピラリー電気泳動によるヒト・ゲノム解析技術の開発と応用" 薬学雑誌. (発表予定).
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[Publications] Y.Baba: "Simultaneous Genotyping of CETP Gene and TBG Gene by Duplex PCR-RFLP Analysis Using Capillary Electrophoresis" J.Chromatogr.B. (発表予定).
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[Publications] 中村 洋: "機器分析の基礎" 朝倉書店, 160 (1996)
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[Publications] 井上 晴夫: "基礎化学コース 分析化学 III" 丸善 (発表予定),
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[Publications] 木村 彰方: "医療におけるバイオテクノロジー" 医薬ジャーナル社 (発表予定),
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[Publications] 梅澤 喜夫: "最新の分離・精製・検出法" エヌ・ティ・エス出版 (発表予定),