1996 Fiscal Year Annual Research Report
医薬品承認審査の国際調和のための医薬品添加物が製剤特性に与える影響の解析
Project/Area Number |
08672491
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
松田 芳久 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (30068332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 誠 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (90160548)
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Keywords | 国際的調和 / 医薬品添加物 / 賦形剤 / 結晶多形 / 粉体特性 / 反応速度 / 製剤特性 / 速度論 |
Research Abstract |
医薬品添加物の物理化学的特性が溶解性や成形性などの製剤特性に与える影響とその保存条件下における安定性を定量的に検討し,その機構と溶解性の関係を解明する方法を学問として確立することは高品質の医薬品を製造するために極めて重要である.そこで,国際的な医薬品申請データのハ-モナイゼイションを行うために,いくつかの医薬品の結晶転移現象について速度論的解析をみるために,各種の温度水準(15-55°C)と湿度水準(0-100%RH)を組み合わせた保存条件下で各種添加物とカルバマゼピン,ピレタニド等,数種類の薬物の結晶多形の混合物について転移率の経時変化を熱分析を用いることにより克明に追跡した.得られたデータに固体反応に関係する種々のモデル式を適用し,転移機構を解明した. 前項から算出された誘導期および転移速度定数の各々について重回帰分析を行い,添加物の特性値と結晶の溶解性との関係に及ぼす温度および湿度の影響を結晶間で統計的に比較検討する。 熱分析により測定される転移過程における活性化エネルギーや半減期に及ぼす湿度の影響を各結晶毎に求めた吸着等温線と関連させて検討した. 種々の保存条件下での多形転移に伴う各結晶の溶解性の変化を,溶出試験法によって求められる溶解速度定数と粉末分散法による飽和溶解度の両面から検討し,添加物の溶解特性に及ぼす転移の影響を比較検討した.併せて,添加物の製剤学的有用性を評価した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Otsuka et al.: "Comparative Evaluation of Mean Particle Size of Bulk Drug Powder in Pharmaceutical Preparations by Fourier-Transformed Powder Diffuse Reflectance Infrared Spectroscopy and Dissolution Kinetics." J.Pharm.Sci.85. 112-116 (1996)
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[Publications] 寺岡 麗子、他: "イドアジドスルホン酸ナトリウム・リン酸ピリドキサールカルシウム酸の着色変化に及ぼす混合様式の影響." 病院薬学.22. 198-205 (1996)
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[Publications] Y.Chikaraishi,et al.: "Preparation of Piretanide Amorphous and Polymorphs and theri Physicochemical Properties and Solubilities." Chem.Pharm.Bull.44. 1614-1617 (1996)
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[Publications] 寺岡 麗子、他: "フィトナジオン輸液の光安定化設計:脂溶性ビタミンの添加により光分解抑制効果。" 病院薬学.22. 449-456 (1996)
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[Publications] Y.Chikaraishi,et al.: "Disslution Phenomena of the Piretanide Amorphous Form Involving Phase Change." Chem.Pharm.Bull.44. 2111-2115 (1996)