1996 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝情報に基づく医薬品開発基盤整備のための遺伝子機能の系統的解析手法の開発
Project/Area Number |
08672548
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
村上 康文 理化学研究所, 細胞生理学研究室, 先任研究員 (90200279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浴 俊彦 理化学研究所, 細胞生理学研究室, 先任研究員 (40192512)
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Keywords | 出芽酵母 / ゲノム解析 / 遺伝子破壊 / 遺伝子機能 / 情報科学 / 機能解析 |
Research Abstract |
出芽酵母ゲノム解析が完了し、全ゲノムの塩基配列が明らかとなった。このことにより、単細胞の真核生物の全遺伝子が網羅された。出芽酵母では遺伝子の総数は約6000であるものとされているが、そのうちの約4000は機能未知のの新遺伝子である。これら出芽酵母遺伝子の機能研究のためには、従来より行われてきた遺伝生化学的な研究に加え、出芽酵母遺伝子の全体像を鳥瞰したアプローチが必要であり、遺伝子の機能の体系的な解析のためには、情報科学的手法を最大限活用することが重要である。そこで、本研究においては、アミノ酸配列モチーフに着目し、生化学的な活性が検出可能と思われるモチーフを有する酵母遺伝子を抽出しその体系的な解析を可能ならしめるべく、機能解析手法の確立をめざして研究を実施した。 本年度は、重要なモチーフの選定と、解析の手法の確立をめざして研究を実施した。具体的には、機能モチーフのデータベースからの抽出及び、任意の酵母遺伝子の単離系・発現系の確立、遺伝子破壊細胞の作成と遺伝子導入による復帰株変異株の作成法などの開発研究を行った。遺伝子単離法としては、PCRを主体とした方法を試みたが、増幅プロセスにおける突然変異が有意な頻度で出現することが示され、増幅するのに使用するDNA合成酵素の選択が重要であることが示された。また、遺伝子発現系としては、誘導可能なプロモーターによる組み換え体の作成等を行った。この際、遺伝子によっては、過剰発現が細胞に対して毒性を発揮する場合もあり得るため、コピー数の多いものと、少ないものの両方について遺伝子発現系の構築を行った。また、遺伝子発現を行う宿主としては、大腸菌と酵母に加え、昆虫細胞に系の樹立をも試みた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Eki,T: "a long-ranje physical mwp of the humun clnomosorotl q22.1 bancl from the YAC continuurn" Mammalian Genome. 7. 303-311 (1996)
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[Publications] Goffecw,A.: "Life with 6000 genes" Science. 274. 546-567 (1996)
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[Publications] T.Eki: "Mappins of the human homoloy (ORCIL) of the yeast origin recognition complex subumit gere to the chrormosonl band/p32," Genomics. 36. 559-561 (1996)
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[Publications] H.Shibata.: "Inactive allele-specific methylation and chromatin structure. of the imprinted gene V2af1-rs/on H/oue chorael" Genomics. 35. 248-252 (1996)
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[Publications] Y.Murakami: "Systematic analysis of novelgenes of the Sacchanomipo conevisiae chrocaosone VI" Microbial and Comparative Genomics. 3. 244- (1996)
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[Publications] 村上康文: "酵母ゲノムの全塩基配列が決定された" 現代化学. 9. 32-37 (1996)