1996 Fiscal Year Annual Research Report
診断時の被曝線量低減を目的としたX線スペクトルの測定システムの研究
Project/Area Number |
08672583
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 政雄 大阪大学, 医学部, 助教授 (50149944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 仁志 福井工業大学, 工学部, 教授 (70027770)
小縣 裕二 大阪大学, 医学部, 助手 (60281127)
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Keywords | CdTe検出器 / CdZnTe検出器 / stripping法 / 診断用X線スペクトル / フォトンスペクトル |
Research Abstract |
Castroらは、低検出効率のCdTe検出器を使って、可搬形X線装置で、管電圧45〜100kVで発生させたX線のフォトンスペクトルの直接測定を試み、stripping法の式を使って補正を行っている。この補正では、電荷の不完全な収集の効果は考慮しているが、CdとTeのK-エスケープを分離せず、平均値として取り扱い、インコヒーレント散乱(コンプトン散乱)の擬似効果も考慮していない。われわれは、最近、開発されたCdTe,CdZnTe検出器とGe検出器を使って、単相2パルスの診断用X線装置で、管電圧50〜100kVで発生させた診断用X線のフォトンスペクトルの直接測定を試み、Castroらが示したstripping法の式にインコヒーレント散乱(コンプトン散乱)の擬似効果を加え、Cd,ZnとTdの各元素ごとのK-エスケープをK_αとK_βに分離し、不完全な電荷収集効果については、エネルギーの吸収量に電荷キャリアの移動距離に応じた重みを掛けて計算するなどの修正を施した。この修正したstripping法の式を使って、CdTe検出器とCdZnTe検出で測定した^<241>Amのγ線スペクトルと、厚さ4mmのアルミニウム板を被写体として、管電圧50kVから100kVで発生させた診断用X線装置のフォトンスペクトルを補正し、Ge検出器の補正スペクトルと比較した。その結果、管電圧60kV以下の低エネルギー領域での診断用X線スペクトルはほぼ一致するが、^<241>Amのγ線スペクトル(CdTe検出器の場合)や管電圧70kV以上の高エネルギー領域では、補正が十分でなく、少し異なることがわかった。その理由は、70kV以上の高エネルギーのフォトンに対する実際のCdTe,TdZnTe検出器の全エネルギー吸収ピーク効率や不完全な電荷収集効果を完全に評価しきれていないためである。また、CdTe検出器とCdZnTe検出器を比べると、CdZnTe検出器の方がよりGe検出器に近いスペクトルが得られることを確認した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 有村秀孝、松本政雄他6名: "X-ray tube voltage dependence of Wiener spectra of guantum mottle obtained by determining detective guantum efficiencies of a screen" Optical Engineering. 35・4. 926-937 (1996)
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[Publications] 浅井義行、松本政雄他3名: "Evaluation of radiographic motlle using a single frequency Valne of psychophysical Wiener spectrum" Journal of Photographic Science. 44・3. 89-92 (1996)
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[Publications] 滝川厚、松本政雄、他4名: "Effects of anti-scatter grids on x-ray spectrum and radiographic contrast" Journal of Photographic Science. 44・3. 93-98 (1996)
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[Publications] 松本政雄、金森仁志他2名: "CdTe,CdZnTe検出器を用いて測定した診断用X線スペクトルの補正" 放射線. 22・3. 63-72 (1996)