• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1996 Fiscal Year Annual Research Report

実験的アレルギー性結膜炎モデルの作成とその応用

Research Project

Project/Area Number 08672610
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

亀井 千晃  岡山大学, 薬学部, 教授 (60116449)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 杉本 幸雄  岡山大学, 薬学部, 助手 (50263611)
Keywordssubstance P / allergic conjunctivitis / vascular permeability / NK_1 receptor
Research Abstract

ヒスタミンが実験的アレルギー性結膜炎に重要な役割を演じていることを報告してきたが、substance Pもその役割の一端を担っているのではないかと考え、以下の実験を行った。実験動物としては、雄性モルモットを用いた。アレルギー性結膜炎はegg alguminと百日咳死菌浮遊液を用いて感作し、感作成立後抗原をchallengeすることにより作成した。結膜炎の症状は、score付けで行い、結膜からの血管透過性の亢進はエバンスブルーを静脈内投与することにより行った。結膜もしくは涙液中のヒスタミン含量は高速液体クロマトグラフで、substance Pの含量はELISAを用いて測定した。
その結果、抗原により誘発された結膜の血管透過性の亢進は、capsaicinの連投により有意に抑制された。モルモット結膜中のsubstance P含量は、抗原の点眼により減少した。さらに、結膜下にsubstance Pを投与することにより、用量依存的な結膜炎を惹起し、結膜の血管透過性も亢進した。Substance Pにより誘発した結膜炎では、眼瞼および眼球結膜において著明な浮腫が観察されたが、ヒスタミン誘発結膜炎とは異なり、すべての例で充血は生じなかった。結膜中のヒスタミン含量は、抗原点眼およびcompound 48/80の結膜下注射により有意に減少し、涙液中のヒスタミン含量も抗原点眼前と比較し増加した。しかし、substance Pの注射では結膜中のヒスタミン含量の減少および涙液中のヒスタミン含量の増加を示さなかった。抗原点眼により生ずる血管透過性の亢進は、選択的かつ強力なNK_1受容体拮抗薬であるFK888の静脈内投与で有意に抑制された。
これらの結果より、substance Pは抗原によるアレルギー性結膜炎のいくつかの症状の原因であること。アレルギー性結膜炎反応においてsubstance Pが結膜中の肥満細胞への作用によるものでなく、血管のNK_1受容体を介して結膜の血漿漏出を誘発したことが示唆された。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi