1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08672650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
五味 邦英 昭和大学, 医学部, 教授 (60053980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福地 邦彦 昭和大学, 医学部, 講師 (70181287)
高木 康 昭和大学, 医学部, 助教授 (30138490)
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Keywords | p53 / p21 / アポトーシス / IRF-1 / γ線 |
Research Abstract |
分裂中の細胞は、DNA障害をうけると、増殖抑制を起こしたり、あるいはアポトーシスにおちいる。その機構には、p53-p21カスケードとIRF-1を介する機構が候補として挙げられている。とくに、マウス末梢血Tリンパ球では、γ線照射はp53非依存性のアポトーシスを引き起こし、そのさいにIRF-1が関与することが報告されている。 今回の研究では、p53-p21カスケードが野生型の細胞:ML-1、p53が変異型の細胞:Raji、p53カスケードの下流に存在するpRBの欠損細胞:Saos-2を使用して、γ線照射時のIRF-1発現の解析を行った。 ML-1は、DNA傷害性因子としての、15Gy照射、10_<-5>Metoposide 6h 処理でp53蛋白↑、p21mRNA,蛋白↑で、DNA非傷害性の因子としての、10_<-4>MDFO、10_<-5>M AraC 6hではp53蛋白↑、p21mRNA↑,蛋白→の反応を示し、いずれの処理でも6hから細胞増殖抑制、およびアポトーシスが開始した。DNA非傷害性の因子による増殖抑制はp53非依存性の反応と考えられる。ML-1のIRF-1 mRNAは、上記DNA傷害および非傷害性因子のいずれによっても3あるいは6時間後に変動はなかった。 Rajiは上記のDNA傷害、非傷害どちらの因子によっても6h後に増殖抑制が認められたが、p21mRNAに変動はなく、蛋白発現も検出されなかった。IRF-1mRNAは、処理に関わらず、3あるいは6時間後ともに、一定レベルの発現が認められた。 Saos2については、γ線照射後のIRF-1mRNAのみを検討したが、そのレベルに変動はなかった。 引き続きIRF-1蛋白の発現の追跡を行う。
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