1997 Fiscal Year Annual Research Report
寝たきり予備群としての虚弱老人の肺炎を予防するための看護介入
Project/Area Number |
08672661
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 忍 山形大学, 医学部, 教授 (90113951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松谷 さおり 山形大学, 医学部, 助手 (60282208)
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Keywords | 虚弱老人の肺炎 / 呼吸筋力増強訓練 / 呼吸筋持久力増強訓練 / 咳嗽去痰訓練 / 高令者のピークフロー |
Research Abstract |
昨年と同じ老人保健施設(従って協力する職員は方法につき習熟済)の入所者を対象に、同じ方法で本研究を実施した。昨年度に研究に組み入れられた入所者は今年度の対象から除外した。また、継続研究期間の最終年度にあたるため、前年度のデータを合わせ、総合的に解析した。 【97年度の結果】;1997年度は訓練群11人、対照群12人の入所者を研究に組み入れた。訓練群の平均年齢±SDは79.5±8.2歳(男2人、女9人)、対照群のそれは81.2±6.8歳(男1人、女11人)であった。彼等の長谷川式簡易痴呆スケールは訓練群で25.9±2.8、対照群で25.8±2.7であった。 【96、97年度総合結果】;訓練群(男5、女20名)、対照群(男6、女24名)の基本データの平均±SDは、それぞれ、年齢80.0±7.2歳、79.7±7.3歳、長谷川式簡易痴呆スケールは26.4±2.7点、25.7±2.4点であった。呼吸機能は対照群の4名で研究開始時に測定できなかったので、データ数は訓練群N=25、対照群N=26であった。開始時、訓練群のピークフロー値は対照群のそれより有意に大きかった(p<0.05)が、最大吸気圧、最大呼気圧は両群で有意差が見られなかった。各人の研究期間中の(平均体温+2SD)以上を異常体温とし、(異常体温を呈した日数)/(全体温測定日数)に両群での差の有無を検討した。全研究期間(84日)の2/3以上体温が測定されていた人だけを分析対象者とした。その結果、有熱日数は両群間で差が見られなかった。分析に際して、明らかに発熱の原因が呼吸器以外にあると思われた場合は除外した。 【結論】この訓練では、老人保健施設入所者の呼吸器感染によると思われる発熱回数を減少させることができなかった。
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