1996 Fiscal Year Annual Research Report
喘息患者の生活環境中における吸入性アレルゲンの除去(空中浮遊酵母の調査を通して)
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08672672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石黒 彩子 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (70135375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 太一 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 助手 (20273203)
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Keywords | 喘息 / 訪問看護 / 環境整備 / カンジダ・アルビカンス / IgE抗体 / 細胞壁マンナン / エノラーゼ / IgG抗体 |
Research Abstract |
1.ドットブロット法および阻害試験により、C.albicansRAST陽性血清中のIgE抗体はC.albicansのエノラーゼ蛋白(46.8%)よりも細胞壁マンナン(96.8%)と高頻度に反応した。 2.唾液や便にC.albicansが検出される患者の血清からはC.albicnasエノラーゼに対するIgG抗体が検出され、エノラーゼがアレルギーと感染の両方に関わる重要な抗原であることが示唆された。 3.喘息患者宅のエアコンの空気清浄フィルターが清潔に保たれていなかった時、フィルター上の多数のカビが室内に散布され、これによって発作を誘発していたことが示唆された。 4.エアコンのフィルターを石鹸で洗浄したところカビの数は激減したが、完全には除去できなかった。 5.業者によるエアコンの全体の洗浄、除カビ、防カビ加工を行ったところ、エアコンウイングやフィルター上のカビは激減した。しかし、フィルターの洗浄を怠ればほこりがたまり、その中からカビが検出されることが分かった。 6.業者による室内の壁の一部、コンクリート外壁の防カビ加工はカビを減少させ、環境改善に有効であった。 7.訪問指導を行う中で喘息の患児が積極的に掃除機をかけるようになり、ベッドの下などのほこりとカビが減少した。 8.患児にピークフローメーターによる自己管理の指導を行い、環境改善と症状軽減との関連をフォローすることとした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.Ishiguro: "YEAST FLORA IN THE INDOOR AIR AND ALLERGENIC ACTIVITY OF YEAST SPECIES" INDOOR AIR '96 THE 7TH INTERNATIONAL CONFERENCE. vol3. 663-667 (1996)
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[Publications] Ayako Ishiguro: "Detection of IgG Antibodies Specific for Candida albicans Antigens in Children with Acute Lymphoblastic Leukemia" Jpn.J.Med.Mycol.37(3). 167-173 (1996)
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[Publications] TOSHIO KANBE: "Evidence for the presence of Immunoglobulin E Antibodies Specific to the Cell Wall Phosphomannoproteins of Candida alblcans in patients with Allerg" Clue.DIAGN.LAB.IMMUNOL. 3(6). 645-650 (1996)
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[Publications] 石黒彩子: "喘息児宅の訪問調査と指導-室内環境整備を中心として-" 日本小児看護研究会会誌. 5(2). 49-52 (1996)
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[Publications] 宮本昭正: "気管支喘息とその周辺(VI)気管支喘息とGOL、生活指導" 現代医療社, 228 (1997)