1996 Fiscal Year Annual Research Report
身体圧迫が生体に及ぼす影響-肥満度および皮下脂肪厚との関係-
Project/Area Number |
08680027
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
甲斐 今日子 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (10194656)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西住 昌裕 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (00037350)
|
Keywords | 肥満者の健康 / 身体圧迫 / 肥満度 / ウエストヒップ比(WHR) |
Research Abstract |
1.平成8年度研究計画 呼吸器や心血管障害のリスクが高い肥満者は標準体型者に比較して、日常の衣生活によける衣服圧がさらに負荷要因になっていることも考えられる。そこで、日常の衣服着用時の身体圧迫度が、肥満度と標準体型者とどう異なるかについて調査及び測定を行い、身体圧迫と肥満度、ウエストヒップ比(WHR)、皮下脂肪厚等の身体特性や健康状況との関わりについて検討する。 2.平成8年度実績概要 上記1の研究計画に基づき、佐賀県伊万里市主催の健康診断において、衣服圧に関するアンケート調査、衣服圧及び血流量測定を実施した。対象者は、20才代〜60才代の成人246名(男性25名、女性221名)である。 アンケートの結果、女性では下着類、男性ではス-ツ、ネクタイ、靴下というように圧迫を受ける被服の種類が異なるが、いずれも日常的に衣服による圧迫を感じているものが多く、さらに肥満傾向にある人ほど圧迫感が大であることが明らかになった。 衣服による身体圧迫については、肥満度や体型(脂肪の蓄積の様子)との間に明らかに相関が認められ、肥満傾向にある人ほど胴部の衣服圧値が高いということが明らかになった。しかし、痩せ傾向の人についても、部位によっては肥満者以上に衣服による圧迫を受けているという結果が得られた。 圧迫による血流量の変化についても、肥満度や体型により異なる傾向が認められたが、これについては、環境条件等を整えた実験室での測定実験を実施する必要がある。(平成9年度実施予定) 以上の結果については、平成9年度の日本家政学会又は日本公衆衛生学会において発表予定である。
|