1996 Fiscal Year Annual Research Report
農村女性の地域・社会的活動からみた共生時代の農村女性の役割・参加についての研究
Project/Area Number |
08680057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Showa Women's Junior College |
Principal Investigator |
瀬沼 頼子 昭和女子大学短期大学部, 講師 (70119303)
|
Keywords | 共生 / 農村女性 / 地域 / 女性の役割 / 環境 |
Research Abstract |
本研究では、今後の地域づくりの方向性、課題を明らかにする目的から、現在地域・社会的活動を行っている女性に着目し、その地域活動の実態や問題点、地域づくりの課題を明かにすべくアンケート調査を行った。調査地域は都市近郊の農村地域とし、1996年9月から12月にかけて、埼玉県、静岡県、三重県、長野県において調査を実施した。調査票の配布は、地元の会の役の手により配布し、一部の地域については郵送とし、留置期間は1週間とした。各地域とも回収率はほぼ100%である。 調査の結果、回答者の年代は20〜70歳代にわたり、ほとんどが何らかの職業に就いていた。回答者の行っている主な地域活動は、「趣味・スポーツサークル」、「女性の会」、「農業以外の農業関連の活動」等である。また、子どもを持つ女性の場合には、子ども会やPTAは活動の中心となり、女性の場合にはその他にもライフステージにより活動内容に差がみられた。農村地域女性が地域で活動を行っていく上には、従来から言われているような農村地域の諸問題がまだ残されて、活動を困難にしていることが明かであった。今研究のポイントである「共生」については、言葉そのものの認知は、地域差はあるものの全体では半数以上が知っていた。「共生」のイメージとしては、1.地域や環境に関わる「共生」のイメージ、2.福祉や男女平等の視点からの「共生」の2つのイメージの認知が高い。 時代のキーワードである「共生」を視野に入れた今後の農村地域づくりに向けては、農村女性の力を生かしていくことが必要であることが、調査により明確となった。人間と自然の共生がはかられていた農村生活の見直しが提唱され、環境問題、福祉、男女平等の視点からもトータルに「共生」を考えて、地域づくりやライフスタイルを形成していくことが必要であることはより明かとなったと言える。次年度では、積極的な提言に向けてさらに検討を行っていく。
|
Research Products
(2 results)