1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680154
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Research Institution | TOKYO WOMEN'S JUNIOR COLLEGE |
Principal Investigator |
阿江 美恵子 東京女子体育短期大学, 保健体育学科, 助教授 (30192842)
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Keywords | スポーツ集団 / 集団凝集性 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
本年度は3ヶ年の研究期間の最終年であったので、調査研究の継続と全体のまとめを中心に行った。 1. 大学女子スポーツチームの競技開始動機と集団凝集性 スポーツとしての歴史の浅い大学女子軟式野球チームを調査対象にスポーツ集団としての問題の検討を研究目的とした。 チーム目標は、「競技成績の向上」と「参加に意義」が半々であった。主要な競技開始動機は「スポーツ種目自体への関心」つまり内発的動機であったが、競技成績によって動機が異なっていた。日常生活とスポーツの重要さなとの比較では、勝利よりも仲間との関係、学業よりもスポーツが大切にされた。しかし、これも成績別で結果が巽なった。 集団凝集性では、競技成績に関連する尺度の得点低く、人間関係に関する尺度得点が高かった。 指導者の存在については対象12チーム全てに指導者がおり、そのうち女性の監督は2名のみであった。 女性が指導者チームの運営にどの程度参加しているかについては今回調査しなかったが、極端な監督主導のチームも見られ、女性スポーツの指導にかかわる問題も示された。 2. スポーツ集団への研究課題 スポーツ集団は第一に競技成績別の視点で検討すべきであるが、これまでは集団を構成する成員のみの意識調査で研究が終わることが多かった。集団内での社会化、集団の変容などの視点でさらに観察、調査研究の必要性が指摘できる。また、競技スポーツ特有の指導者対成員に関わる心理的なサポートの視点も今後集団研究に必要となると考えられる。
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