1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
内田 和子 岡山大学, 文学部, 教授 (00223553)
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Keywords | ため池 / 地形 / 地質 / 老朽度 / 改修歴 / 谷池 / 決壊 / 水害 |
Research Abstract |
兵庫県南部地震による淡路島の主な被災ため池について、行政側資料、地形分類図、地質図、現地調査、被災ため池の管理者に対する郵送調査等から、地形、地質、池の構造、改修歴、老朽度についての分析を行った。その結果、被災ため池の大部分が谷底平野に分布し、段丘上のものが少なく、地質では沖積層が少なく、大阪層群や花崗岩類が多いことが明らかになった。このことは沖積平野の少ない淡路島では、ため池のほとんどが丘陵や山地内の谷池であることを示している。また、老朽度は築造から100年以上のため池が大部分を占め、築造もしくは最後の改修から30年未満のため池でも本土分より被災率が高いことが判明した。一方、ため池の決壊による水害の主要な3事例(1932年兵庫県三木市、1945年兵庫県稲美町・加古川市・播磨町、1868年愛知県犬山市)について資料や聞き取り調査から洪水状況を復元し、地形や被害、土地利用との関連を分析した。その結果、浸水や被害と地形との間には傾向性が認められ、ため池の受益地での都市化が進展していることから、ため池が決壊した際の浸水を想定した対策の必要性を指摘した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 内田和子: "兵庫県南部地震による淡路島の被災ため池の特色-地形・地質,老朽度・改修歴を中心にして-" 日本地理学会予稿集. 50号. 304-305 (1996)
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[Publications] 内田和子: "播磨地域におけるため池の防災に関する地理学的研究-ため池の決壊による水害の事例分析を中心として-" 播磨学紀要. 3号. 1-20 (1997)