1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
土居 晴洋 大分大学, 教育学部, 助教授 (40197992)
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Keywords | 都市建造環境 / 開発プロセス / 都市計画 / 公共機関 |
Research Abstract |
平成8年度は以下の3点を中心に考察および現地調査を行った。 1.開発プロセスに関する研究動向の整理 近年欧米の都市政治経済学・地理学において進展している,都市開発・土地開発プロセスのモデル化に関する研究動向を整理した。その結果,開発プロセスモデルは新古典主義経済学やウェーバー社会学,マルクス主義経済学などに基礎を置く,いくつかのタイプに分類され,それらの特徴や欠点について整理を行った。 2.都市計画実施の時空間的分析 わが国近現代の都市計画に基づく土地利用規制の展開状況を,時系列的・地域的に分析した。その結果,第二次大戦以前の都市計画は,当時の都市システムに対応して,大都市圏中心都市と地方中核都市を中心に,また国策的要請から地方の軍事都市においても実施された。また大都市圏・地方圏と都市規模などの観点から分類を行った結果,昭和44年の新都市計画法の分布を契機として都市圏の郊外拡大にあわせた土地利用規制の地域指定が急速に整備されたことなどが確認された。 3.事例都市の選定と資料収集 事例都市として旭川市と松山市を選定し,市役所の担当部署を中心に資料収集を行った。収集した資料は都市計画区域の歴史的・空間的変遷および都市計画思想に関わる文書,地図,統計に加えて,インフラストラクチャー整備については学校,上下水道の整備に関する資料などである。また,地域変容に関わる資料として,対象地域の農業集落カードの分析を行い,当該地域の都市化過程を考察した。
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