1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680202
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鈴木 盛久 広島大学, 学校教育学部, 教授 (10033888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴 一実 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (60145175)
田中 春彦 広島大学, 学校教育学部, 教授 (90033638)
徳永 俊彦 広島大学, 学校教育学部, 教授 (30036199)
白根 福榮 広島大学, 学校教育学部, 教授 (00033639)
中西 稔 広島大学, 学校教育学部, 教授 (50033650)
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Keywords | 地球環境 / 環境診断 / 環境への負荷 / リサイクル / STS教育 / CR-ROM教材 / 環境倫理 / 環境との共生 |
Research Abstract |
本研究は,主として教員養成系大学において行われるべき環境教育の理念・方法・内容などについて総合的に探究し、その結果をもとに岩圏、水圏、気圏及び生物圏とそれらの相互作用について地球システムという観点から諸現象の教材化を行い、教員養成系大学における環境教育の視座を提示することである。 まず、国内における環境教育の現状及び国外(アメリカ合衆国及びイギリス)における環境教育及びSTS教育の現状を比較分析した。その結果、日本の環境教育のあり方について、例えばカリキュラムの構成、実際の授業展開などに問題点が多くあることが明らかになり、その解決策について考究した。 次に、エネルギーの構成、物質の循環及び平衡、生態系の変化、地球環境の変容の各テーマ毎に教員養成系大学における環境教育用教材のあり方を考究し、それをもとに試作的教材を実際に開発し、その有効性について検討を行い、改良を加えた。具体的には温度など身の回りの物理量の精密測定装置の開発、化学実験に伴って生じる廃液のリサイクルの教材化、環境診断に有効な生物の教材化、地球環境の変化要因及びクリーンエネルギーに関するCR-ROM教材の試作等をおこない、環境教育における有効性を検討し、いずれの教材も環境教育を推進する上で極めて有効であることが判明した。あわせて、具体的な行動規範の基礎となる環境倫理についても、生命の平等という視点から考究した。 本研究で得られた成果に基づいて、環境教育カリキュラムの開発、試作教材の改良、各テーマを総合した新教材の開発をさらに進めていきたい。
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[Publications] 阿部本 悟: "白金薄膜センサを用いた教育用温度計の開発とその応用" 科学教育研究. 20・2. 120-125 (1996)
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[Publications] 田中 春彦: "化学実験と環境教育-IV.クロムの関与する反応-" 学校教育実践学研究. 3. 83-88 (1997)
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[Publications] 畠中 和生: "「人間学」再考" 哲学. 49. 49-59 (1997)
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[Publications] 白根 福榮: "教育用高精度温度計の開発と応用-有機化合物の凝固と融解の温度測定" 化学と教育. 46・1. 47-49 (1998)
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[Publications] 鈴木 盛久: "蛍光X線分析法による岩石中の主要元素及び微量元素の定量分析" 広島大学学校教育学部紀要. II・20. 29-36 (1998)
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[Publications] 石橋 昇: "広島県における酸性雨の分布" 広島大学学校教育学部紀要. II・20. 37-44 (1998)