1996 Fiscal Year Annual Research Report
質的評価を媒介にした社会科及び生活科の授業改善に関する研究
Project/Area Number |
08680303
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
森谷 宏幸 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10036882)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 雅子 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (90036939)
|
Keywords | 社会科教育 / 生活科教育 / 質的評価 / 授業研究 |
Research Abstract |
本研究は、(1)社会科と生活科の授業の過程で具体的に生起していること、子どもたちや教師の意味づけの世界に光を当てる教育的フィールドワークを実施し、授業の改善を図ること、(2)諸外国における質的教育研究方法を検討して教育的フィールドワークの方法論的確立を図ること、(3)その観点から日本における社会科教育実践史を見直て教育実践における質的研究の観点を洗い直そうとすること、以上をを総合的に行う3ヶ年にまたがる共同研究研究であり、本年度はその第一年次である。本年度は次の通り研究作業を進めた。 1.福岡市内の小・中学校において、社会科の授業を中心とする教育的フィールドワークを実施し、授業の過程における意味づけの世界を分析した。特に中学校においては、一つの学級の授業を継続的に観察することを通して、質的研究を進め、実際に授業改善を試みた。 2.山村僻地の学校で教育的フィールドワークを実施し、生活科の授業観察と分析を行った。 3.諸外国の質的教育研究に関する文献を収集して検討し、教育的フィールドワークの方法論的反省の作業を進めた。今年度は、特に、アメリカにおけるエスノグラフィーの方法の教育研究への応用の現状について検討した。また、臨床教育学の方法・知見との関連も検討を試みた。 4.日本の社会科を中心とした教育実践の記録を収集すると共に、研究史的反省を行い、日本における質的教育研究の事例を抽出し検討した。その成果の一端は、日本社会科教育学会で発表した。 5.年度末には集中的な文献研究を行うとともに、今年度の研究を反省し、次年度の研究に備えた。次年度以降も事例を蓄積し、最終年度の終わりには研究成果報告書を作成する予定である。
|