1998 Fiscal Year Annual Research Report
英語ライティング教授法の研究と実践 -日本人と母語話者の比較に基づいて-
Project/Area Number |
08680306
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
守屋 靖代 国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (50230165)
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Keywords | ライティング / アカデミックライティング / 英語学習者の誤り / ライティング比較 / 英語教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
1. 先行研究の追加と整理 一昨年、昨年に引き続き、英語教育及び応用言語学の分野で、英語学習者の英語ライティング、特に大学における学術的な英語のライティングに関して、論文、本、博士論文、辞典などを追加検索とカードの整理を行い、最近の研究について理解を深めた。そして英語の文献と日本語の文献に分けてリストを作成し、最新の研究資料と文献が一覧できるようにした。 2. 学生の英語ライティング分析と教材の作成 三年目のまとめにあたる本年度は、日本人大学生と英語母語話者の大学生による英語のエッセイの数を増やし、サンプルをデータベース化すると共に、そこに現れた日本人学生のおちいりやすい誤りや英語としてこなれていない表現について研究を行った。 まず、三年間で収集した、国際基督教大学英語プログラムで英語を学んでいる大学生と同大学日本語プログラムで学ぶ母語話者が書いたエッセイをコンピュータ入力し、ライティングサンプルとして編集した。日本人のライティングの特徴的なストラテジー、誤り、曖昧な表現を、文のレベル(語彙のレベルと文法統語のレベル)とエッセイ全体レベルの2つに大きく分けて、各々更に細かく設定した項目に分類を試みた。母語話者のエッセイも同様に分析し、語彙、構成、社会文化背景の側面から日本人学習者と英語母語話者のライティングの分析を行った。日本人大学生と英語母語話者の類似点、相違点を明らかにするべく研究を進めた。また、データに基づいて教材を作り、英語ライティングにおいて日本人に共通する誤り、実際に使用するのが困難な語法や論理の立て方に関する教材の改訂を行った。 3. 学会における研究発表 3月米国ニューヨークで開催されたTESOL(Teachers of English to Speakers of Other Languages)の大会で、"Bridging EFL and ESL Writing Contexts"というタイトルのコロキアムを行った。日本というコンテクストでライティングを教える困難や意義に関して欧米や日本の研究者から大きな関心が寄せられ、貴重な意見交換を行うことができた。
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Research Products
(1 results)