1997 Fiscal Year Annual Research Report
マルチメディア対応「データベース型ハイパー漢字学習字典」の開発研究
Project/Area Number |
08680316
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
酒井 順子 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 助教授 (10225758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 知子 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 助教授 (20229040)
姫野 昌子 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 教授(センター長) (80014489)
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Keywords | 認知科学 / 連想法 / マルチメディア / 弁別法 / 再生法 / 長期記憶法 / 自立学習 |
Research Abstract |
今回、パーソナルコンピュータで使用可能な総合的マルチメディアソフトとして、新たな漢字学習支援プログラムの開発に行うに至った。今回の「マルチメディア対応データベース型ハイパー漢字字典」は以下に示す機能を装備している。1.音声と連動により「読み」の学習。2.筆の動きを示す動的な「筆順」表示。3.字源または酒井オリジナルによる記憶法(字の形態要素はもとより、象形文字等の字源提示並びに筆者オリジナルの連想法)をアニメーションで効果的に表す。4.唱えことばの文を発声と同時に順次表示し、視覚・聴覚のリンクした学習が可能。5.唱えことばを構造的に示す「漢字の足し算」を表示。6.部首別フィードバックの学習効果を高める「へん別」の学習が可能。7.画面はマウスのみで操作可能で、操作の必要な部分はPICT(絵文字)表示されているので母国語に依存せずに一人で簡単に操作し、発声、となえ言葉、筆順をマウスクリックのみでくりかえし表示するので、自主学習が可能である。8.各漢字の表示画面に、その漢字のリスト番号(「初級日本語」に準拠)、漢字番号、日本語能力試験級数、学年別配当漢字(小学校)を表示するため、指導時の判断が容易である。9.印象的効果を考慮したカラー表示により、見やすく、学習効果を高められる。 これら9項目の特色をもつ漢字学習ソフトの開発により、留学生のみならず、在日外国人児童生徒、また海外における漢字学習者の自立学習にも効果を上げることが可能である。完成時においては更に以下に示す機能・特色を加えることを今後の検討課題としている。(1)どの場面からでも呼び出すことができる各国語(英語・ポルトガル語・中国語・スペイン語)対応のヘルプ機能。(2)様々な教科書に沿ったリストの再編成など指導状況に応じた構造変更機能。(3)学習者個別の学習履歴を記憶し、時間をあけても継続学習・指導ができる機能。(4)誤表記・誤字例を示す弁別法による学習機能。(5)ハイドライターとリンクし、表記・筆順の正誤を自動判定する機能。尚、本ソフトは、標準的なパーソナルコンピュータで可動な、ハイブリッドソフトとして開発しているため、CDによる配布やインターネット上での動作などにも対応する予定である。
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Research Products
(1 results)