1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680333
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Takachiho University |
Principal Investigator |
渋谷 政昭 高千穂商科大学, 商学部, 教授 (20146723)
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Keywords | 新記録数 / スターリング・カ-リッツ多項式 / スターリング確率分布族 / 有限集合の分割間の距離 / 確率分割の中心 |
Research Abstract |
新記録数による確率変数例の分割 独立で同一分布に従う確率変数の系列で、最初からk番目までの間で、k番目が最大であるとき、これを最高新記録とみなす。新記録から次の新記録の手前までの確率変数をクラスターとみると、集合の分割となる。もちろん、確率変数の逐次番号は順序に従っているが、確率変数の順序統計量、順位統計量、が確率的に分割される。分割は過去の値だけで定まるが、分割結果は、全観測数で決まる。これは「もっともランダムな有限集合の分割」のもつ重要な性質の一つを表す興味ある特性である。個の性質を保ちながら、独立で同一分布の前提をゆるめるために、Nevzorovの方法に準じたモデル化を行う。 新記録数の予測 上記のモデルで、過去の新記録数の数から、将来の新記録数を予測する。新記録数の離散確率変数の分布は、第1種スターリング数を含んでいるが、これが与えられたとき、将来の新記録数の条件付き分布を求めると、スターリング数の自然な拡張であるスターリング・カ-リッツ多項式が現れる。この分布の性質を調べ、統計的予測の方式を作る。 確率分割の間の距離 「もっともランダムな有限集合の分割」という概念を定義し、その性質を数学的に裏付けることを一つの課題としている。そのための道具として、独立な二つの確率分割の間のハミング流の距離、および距離に基づく確率分割の中心、を調べている。 これまでは任意の確率分割およびもっともランダムな確率分割のついてしらべていたが、他の特殊な確率分割についても考える余地がある。すべての分割の上の一様確率分布、いくつかのセルへの確率的な配分(多項分布、特に等確率多項分布)による分割、などである。これらももっともランダムな確率分割の候補と考えられるが、独立で同一分布のしたがう確率分割の間の距離から、もっともランダムであるとはみなせない。
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[Publications] M.SIBUYA and K.NISHIMURA: "PREDICTION OF RECORD-BREAKINGS" STATISTICA SINICA. (to appear).
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[Publications] K.NISHIMURA and M.SIBUYA: "EXTENDED STIRLING FAMILY OF DISCERETE PROBABILITY DISTRIBUTIONS" COMMUNICATIONS IN STATISTICS,THEORY AND METHODS. 26・17(to appear). (1997)