1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
森田 啓義 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (80166420)
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Keywords | フレーム同期 / 語頭同期符号 / Va hamov-Tanengolt2符号 / シンボル削除 / シンボル挿入 / prefix / frame synchronization / 誤り訂正符号 |
Research Abstract |
本年度の主な研究成果は,1)フレーム同期のための分散マ-カをもつ語頭同期符号の符号化・複号化アルゴリズムの作成,2)2重シンボル削除・挿入誤りを訂正可能なフレーム同期符号の提案とその複号化アルゴリズムの導出,という2点である.以下にそれらの概要を示す. 1)分散マ-カ語頭同期符号の符号化・復号化を行うために,まず,符号語間に定義される辞書式順序の意味での各符号語の順位を計算する算法と,その逆に,与えられた順位に対応する符号語を構成する算法を導出した.前者の算法が復号化,後者が符号化に対応している.これらの算法においては,符号サイズに関する漸化式に基づいて,符号が計算によって構成されるので,従来の同期符号のように,符号化・復号化のために膨大な大きさの符号表を用意する必要がなくなり,算術計算によって入力データを符号語に変換すること,さらにその逆変換が可能になった. 2)シンボルの削除・挿入といった同期誤りに起因する符号語の破損を修復することのできるフレーム同期符号を構成し,その復号アルゴリズムを確立した.これは既に提案されている二重同期誤り訂正符号を基にしているが,従来の復号法では受け取った個々の符号語の長さが既知であるとし,長さの情報を誤り判定に利用していたが,実際には符号語は連続して受信されるので,それぞれの長さは前もって分からない.このようなより現実的な状況においても,符号語間のの境目部分の判定のみならず,たかだか二つの同期誤りを含む符号語を正しく訂正する復号アルゴリズムを求めた.
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