1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680384
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
狩野 均 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (40251045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 清一 筑波大学, 電子・情報工学系, 教授 (50026168)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 制約充足問題 / 知識 / 局所探索法 / 経路探索 |
Research Abstract |
遺伝的アルゴリズム(GA)を実用規模の問題に適用し場合、実用的な時間内に満足できる最適解を求めることが難しいという問題が指摘されている。研究代表者は、この原因はGAに対して、(a)問題領域の知識を取り入れる方法と、(b)局所探索手法とハイブリッド化する方法、が確立されていないためであると考えてこれらの検討を行った。平成8年度にアルゴリズムの開発を実施したので、本年度は、実験的検証を実施した。すなわち、本手法を、ランダムに生成した制約充足問題に適用し、従来手法(反復山登り法、ブレークアウト法)より、探索速度ならびに解を発見できる割合の両面で優れていることを示した。本手法は、GA集団中の各個体にCPUを割り当て可能であり、並列度が極めて高いという特徴がある。 更に、この手法をカ-ナビゲーションのための経路探索問題に適用し、ランダムに生成した道路地図に対して、本手法の有効性を確認した。交差点数が1000から6000の地図に対して、Dijkstra法ならびに通常のGAと詳細に比較した。この結果、本手法で求めた推奨経路は、距離移動は、厳密解法であるDijkstra法とほぼ同等であるが、快適性の面で大幅に優れていることが分かった。 上記の検討結果は、大規模な制約充足問題の一般解法としては独創的な方法であると考える。しかし、実用的な応用問題に適用して有効性を検証するためには次の問題が残されている。(1)実際のカ-ナビでは、運転中に渋滞が発生した場合、替わりの推奨経路を提示する機能が望まれている。(2)運転者の快適性・安全性に関する調査が十分とは言えない。(3)ランダムに発生させた道路地図を用いており、評価方法が確立されていない。
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[Publications] H.kanoh, et al.: "Real-time path planning using viral intection in GA" Proc.of International Conference an computatinal Intellgeme. (1998)
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[Publications] 柏崎・ブイ・狩野・西原: "動的環境を対象としたGAによる実時間経路探索" 情報処理学会第56回全国大会講演論文集. (1997)
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[Publications] ブイ・柏崎・狩野・西原: "ウイルス進化論に基づくGAによるカ-ナビのための実時間経路探索" 計測自動制御学会第25回知能システムシンポジウム. (1997)