1996 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者のためのGUI操作環境の研究-聴覚,触覚を軸として-
Project/Area Number |
08680445
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tsukuba College of Technology |
Principal Investigator |
伊那 諭 筑波技術短期大学, 視覚部・情報処理学科, 教授 (60231734)
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Keywords | 視覚障害 / GUI / スクリーンリーダ / 障害補償 |
Research Abstract |
まずWindows95のようなGUIインタフェースを視覚障害者が利用する場合の基本的な問題点の調査検討を行った。 (対弱視者インタフェースの調査研究) 弱視者にとってGUIがどのようなメリットとデメリットがあるのかを調査した。実際にWindowsとVisual C++言語を利用していくつかのグラフィックプログラミングを行わせた。その結果、特別な附属機器やソフトがなくても弱視者に適した画面設定、画面拡大ツール、フォント、マウスカ-ソル等の変更設定がかなり柔軟にできることが分かり、DOS使用時に比べて、利用環境は好転しているといってもよい。この弱視者は晴眼者となんら差異の無いプログラムを構築できた。 (全盲者インタフェースの調査研究) 聴覚を利用するためのインタフェース機構を調査した。まず具体的なスクリーンリーダを想定せずGUI環境と全盲者の相性と将来性に関して机上での検討を行ってみた。次に日本語対応のWindows95用スクリーンリーダが2,3のメーカーや団体で開発されつつあるので、これらの開発動向、特徴と機能の調査比較を行った。そのうちの一つのスクリーンリーダを具体的な教材にして実際に使い、その評価研究を行った。 今後、本調査を基に新たな視覚障害者インタフェースのあり方を調査検討し、音声、触覚を十分に生かせるようなWindowsインタフェースおよび補助機器の調査研究を行う。特にGUIにおける文字、図形、画像の区別ができることに主眼を置いている。
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