1996 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク施設の立地・配置計画の遺伝アルゴリズムに基づく多目的最適化
Project/Area Number |
08680459
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
清水 良明 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (10109085)
|
Keywords | 立地計画 / 多目的最適化 / 遺伝アルゴリズム / ニューラルネットワーク / 混合整数線形計画法 / 線形計画法 / 廃棄物処分施設 / ハイブリッド解法 |
Research Abstract |
人や環境との調和を重視した次世代の生産プロセスの発展にとって、種々のネットワーク施設の立地や配置問題が重要となるとの認識にたって、その解決手順の開発並びにその成果を具体的な応用例において検証する事を目的として研究を継続中である。この際、与件の流動性や多様化に迅速かつ効果的に対応可能であるように要素技術を有機的に融合させて、価値システムの設計から最終的な計画案を得るまでの手順を一貫して開発することに重点をおいた展開を進めてきてあり、これまで以下のごとき成果が得られている。 1.ネットワーク施設の立地・配置問題及びそこでの評価に関連する研究をできるだけ広範に調査し、問題の定式化について検討し、有害廃棄物処分施設の立地を例として多目的混合整数線形計画問題として定式化した。 2.効用理論と比べて応用に際して特別な数学的条件を必要とせずに、状況の変化に応じた保守性に優れた価値関数の同定法について考察を行った。そしてニューラルネットワークのモデル化の汎化能力の高さを拠ろとし、階層分析法の基本的思想を援用した適応性に優れた価値関数の同定法を実現し、その有効性を予備的に検証した。 3.遺伝アルゴリズムは組み合せ最適化問題の効果的な解法の一つであると考えられている。しかし従来の多目的遺伝アルゴリズムは、現実的なアルゴリズムとしては極めて不十分である。そこで、上記2.での成果を織り込みながら、階層的な構成の中で遺伝アルゴリズムと線形計画法のハイブリッドな適用にによって、現実的で効率的な求解アルゴリズムの開発し、数値実験的にその有効性について検証した。 4.帰着される求解アルゴリズムにおいて、最終的な解が得られるまでに、類似の問題を繰り返し解く必要があるという点にも着目して、開発済みの線形計画法の新しい解法の発展的適用も試み、求解効率の面からの有効性についても検討した。
|