1997 Fiscal Year Annual Research Report
生産の自動化に対応したディスパッチング規則の開発と評価
Project/Area Number |
08680469
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
森戸 晋 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50134193)
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Keywords | ディスパッチング規則 / 優先順序の最適化 / リ-ドタイム推定 / 同種ジョブの反復 / ロットストリーミング / シミュレーション / 局所探索 / フレキシブル生産システム |
Research Abstract |
(1)作業時間に基づく優先規則とシミュレーションに基づく探索を利用した優先順序の最適化:同種ジョブが繰り返し流れるFMS環境において、作業時間が短いジョブを優先する規則の納期性能が優れていることに着目し、これをもとに、優先規則の納期性能のをシミュレーションで評価しながら最適な優先順序を探索する方法を構築し、計算実験によって得られる優先順序の性能を評価した。提案した方法は、シミュレーションによってあるオーダ(=同種ジョブの集まり)の納期余裕があると判断された場合に、当該ジョブの作業時間を長めに「見積もる」ことによって、オーダの優先順序を落とすという操作に基づく局所探索であり、ごく限られたシミュレーション回数で、従来の作業時間に基づく優先規則より1割程度納期性能を改善可能である。 (2)同種ジョブが反復するジョブショップにおけるリ-ドタイムの推定とスラック系優先規則への応用:FMSのように、同種ジョブが1個流しで反復的に流れるジョブショップにおいて、オーダのリ-ドタイム推定方法を提案し、これをもとにスラック系の優先規則を構築し、シミュレーションによってその性能を評価した。この結果、リ-ドタイム推定の精度を上げられれば、作業時間に基づく優先規則より性能の良いスラック系優先規則が構築可能であることが明らかになった。また、リ-ドタイム推定にシミュレーションを用いることによって、推定精度を一層向上させられることも明らかになった。 (3)その他:この他に以下について、研究を進めている:a)最適化指向を取り入れたCooperative Dispatchingの構築と性能評価b)作業の種類に対して与える「作業種」優先順序と、個別の作業に対して与える「作業」優先順序の比較検討c)ロットストリーミング環境におけるスケジューリング
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[Publications] 季根亨, 森戸晋: "FMSの投入優先順序決定のためのシミュレーション/準最適化アプローチ" 日本経営工学会論文誌. 48・1. 53-61 (1997)
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[Publications] 森戸晋・久保幹雄: "数理計画とシミュレーション" オペレーションズ・リサーチ. 43・2. 81-87 (1998)
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[Publications] Susumu MORITO, Keun Hyurg LEE: "Efficient Simulation/Oprimization of Dispatching Priority with "Fake"Processing Time" Proceedings of the 1997 Winter Simulation Conference. 872-879 (1997)
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[Publications] Susumu MORITO, Keun Hyung LEE: "Data Perturbation in a Simulation-Based Dispatching with Applications to FMS" Proceedings of the World Congress on Systems Simulation. 168-174 (1997)
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[Publications] 林俊介, 森戸晋: "同種ジョブの存在するジョブショップにおけるリ-ドタイム推定とスラック系優先規則への応用" 日本経営工学会平成9年度春季大会予稿集. 218-219 (1997)
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[Publications] 村上元一, 今泉淳, 森戸晋: "ジョブの分岐のある2段階複数機械フローショップにおける納期遅れ最小化スケジューリング-ラグランジュ緩和に基づくヒューリスティックアプローチ-" 生産スケジューリング・シンポジウム'97講演論文集. 85-90 (1997)